遠いSOS 3 ページ28
幻騎士side
「ちっ、花村Aを見失ったか！」
「急いで探せ！奴に大空のアルコバレーノが接触を図るはずだ！」
花村を追っていた2人組を幻術を使って路地裏へ閉じ込め、俺は塀の上から飛び降りる。
幻「…散れ」
「ぐあっ！」
「なんだ貴様！…があぁっ！！」
2人を斬り倒し、すぐに花村とジルを追うべく剣を鞘に戻す。
しかし、次の瞬間…
幻(殺気！！)
一瞬で冷や汗が噴き出るほどの殺気に、気がつけば俺は剣を構えていた。
「あーあ、そんなにビビっちゃって」
幻「！」
一般人には見えぬようにしたはずの路地裏。
そこにいつのまにか入り込んでいたのは…若い女？
幻「何者だ」
栗色の髪の少女は、こちらを見ると不敵に笑った。
「僕？僕は猟犬だよ。
一度噛み付けば、君たちが生き絶えるまで逃さない…ハウンドドッグさ」
幻「ならば…容赦はせん。
貴様もここで斬るまでだ」
先手を打ち、右手に構えていた剣をダーツのように少女の頭部に向かって勢いよく投げる。
それをすかさず上空に避けた少女の動きを予測し、俺は左手で次の剣を抜く。
幻「ここで散れ！」
そう言い放ち、強烈な一閃を放った
……………はずだった。
幻「ガッ！！？」
剣を持っていたはずの腕が折れ、俺はそれを振る前に取りこぼす。
地面に叩きつけられた剣は虚しい音を立てた。
俺はとっさに後ろに下がり、腕を押さえながら膝をつく。
幻(何をされた…！？まったく攻撃が見えなかった)
「遅い遅い。そんな剣戟じゃ僕に勝てるわけないよ。」
幻(くっ…ここはひとまず退却を…)
また幻術を練ろうとしたのも束の間、今度は全身を、先ほどの比にならないほどの痛みが襲う
幻「がはぁっ！！」
逃げる間も無く、全身に食らわされる目に見えない打撃。骨が折れ、直撃を受けた内臓は悲鳴の代わりに血液を吐き出す。
ドサっと地面に倒れた俺の髪を、そいつが掴み上げた。
「さーて、今度はどうしようかな。
殺すかな、拷問かな。あ、それよりあの人たち追わなきゃ」
楽しそうにそう言った少女は、かつて花村が着ていた…並盛中の制服を着ていた。
コウ「こんなにも簡単に撒かれるなんて、やっぱ『男装』してないと調子出ないや。
さーて、A様はどこに行かれたんでしょう？」
そう言って少女は俺の髪を離すと、そのまま勢いよく頭を踏み躙る。
それを最後に、俺の意識は途絶えた…。
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らっく(プロフ) - 今日もたくさんの評価ありがとうございました！更新増やさせていただきました〜 (2019年3月17日 21時) (
レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - ラスクさん» コメントありがとうございます！ついにコウちゃんの正体が見え隠れしてきましたね〜果たしてミルフィオーレに何が起こっているのか、こうちゃんの目的はなんなのか。続きをどうぞお楽しみに！ (2019年3月17日 20時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
ラスク - こ、コウちゃん！？と口に出してしまいそう…それぐらい引き込まれました！続き楽しみにしてます (2019年3月17日 16時) (レス) id: e26ee02319 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - 評価すごくうれしいです！ありがとうございます！お礼にたくさん更新しますので明日もお楽しみに！ (2019年3月16日 22時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - さむらさん» ありがとうございます！ここから先は怒涛の展開ですのでお見逃しなく…ー (2019年3月16日 22時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2019年3月15日 14時
