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「「A!!」」
兄と母が心配そうな顔で出迎えてくれた。
『心配かけてごめんね。えっと、この人は万次郎くん。東京の、高校生。』
バイクを無免許で乗っていると気づけば面倒なことになると思い、Aは誤魔化した。高校生ならバイク乗ってる人もいるし。
万次郎くんも察してくれたのか、挨拶をする。
「娘さんを連れ回してしまってすいません。」
深く謝る万次郎くんにお母さんも叱るに叱れない。
さっきまでワックワックでお泊まり計画を話していたとは思えない申し訳なさそうな顔だ。
『えと、万次郎くん、私を慰めてくれたのだから、私に元気になってほしいってわざわざドライブに連れて行ってくれたの。
いい人、なんだ。』
はにかむように言うと万次郎くんも少し、笑った。
「と、とりあえず。あんまり遅くまで出かけていちゃだめよ?A。
万次郎くんもありがとうね。気をつけて帰ってね。」
「はい。あ、その前に。」
万次郎くんは私にニッコリ笑った。
「これからAさんは雄英なんですよね?だから、週末はうちに泊まったらどう?って話してたんです。
俺としては週末といわずに、住んでくれてもいいんだけど。」
思いもしなかった発言に出久はえっと思わず声を出してしまった。
それってもう、恋人じゃないか。
万次郎をもう一度見る。
中性的で美しい顔、柔らかな声。
そういえば、妹はあまり派手な方ではないが、可愛いと思うし、今まで無個性の妹という烙印でモテててこなかったが、別におかしな話ではない、けど。
(A、もうかっちゃんのことはいいんだ。)
そんな、出久のことは知らず、母は少し考えてから、悩ましそうに行った。
「きちんと節度を守った行動ができるのならいいけど、確かに、ウチから雄英は遠いものね。」
かくして、Aは両家公認の通い妻になったのである。
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46猫(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです! (5月10日 19時) (レス) @page19 id: d55f453f72 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいとこ - あぁ…。神ですか?天使ですか?マジでおもろすぎです!!続きィ!続きが気になりすぎる…。無理せず更新頑張ってください!!!! (2022年10月30日 18時) (レス) @page24 id: e4df59fc58 (このIDを非表示/違反報告)
引きこもり隊 - 神いいいいいいいいいいい!!!!!!!!この小説だけで生きてられる!!!!!!!!!幸せ!!!!!!!!!!!!!!ありがとう!!!!!!!!!!!!!! (2022年10月21日 21時) (レス) @page23 id: af8345609d (このIDを非表示/違反報告)
かむかむ(プロフ) - 皆さんコメントありがとうございます。気まぐれ更新なので執筆意欲が湧いたときにザッと書く感じなのですが、なんとか完結まで持ってけるように頑張ります。 (2022年10月16日 0時) (レス) id: 200c6d8890 (このIDを非表示/違反報告)
極ちゃん - 私の好きな作品達っっっっっっっっっ!!!!!!!!!!!!!続き見ます!!!平和軸なのも嬉しいです!!!!!!!たけみっち感謝!!!!!かむかむさんありがとう!!!!!!!! (2022年8月17日 22時) (レス) @page14 id: eab1618b74 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かむかむ | 作成日時:2022年1月28日 3時