12 ページ15
.
「はぁ…美味しかった…」
また、おそ松に奢ってもらったけど。良かったのかなぁと考えながら店を出る。
しばらくすると、おそ松も店を出てきて、二人で歩き始めた。
「んじゃ、帰りますか」
「え?」
どこに、と思わず聞き返す。
すると、おそ松は間髪入れずに私に答えてきた。
「お前の家」
「なんで」
「なんでって、泊まるから」
「え、聞いてない」
「言ってないもん」
「はああ!?」
なにそれ理不尽。
もー、仕方ないなぁと呆れたように笑えば、よっしゃとおそ松も楽しげに笑った。
お酒って心を寛大にしすぎるから本当こわいね。
「もー…ほら、行こう」
「おー……」
ぼんやりとする頭で家まで歩いて帰る。
あぁ、なんだかふわふわして気持ちいいや。
.
「ただいまー」
「お邪魔しまーす」
ガチャ、と扉を開いて中に入る。
もう、服とかお風呂とか、なにも考えれないまま私はベッドに潜り込んでしまった。
そんな私を見ながらおそ松が尋ねてくる。
「俺、寝床は?」
「……一緒に寝れば問題ない」
「いやいやいや」
唐突に驚いたような表情をして見せたおそ松は、いつもらしくない謙虚さを見せる。
いや、だって、おそ松がなんか私にするわけない。
おそ松はそうだって信じてるし。
「だから、早くして。寝ちゃうから」
「お、お邪魔します」
ごそごそと少し申し訳なさそうに布団に潜り込んでくるおそ松。
一体いつもの遠慮のなさはどこに行ったのか。
二人で入った布団は、少し狭くて、とても暖かかったのだけは覚えている。
「おやすみなさい」
.
976人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「アニメ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆき - おそ松兄さんがとても哀しいイイイイ!! (2016年11月11日 16時) (レス) id: f1726e7418 (このIDを非表示/違反報告)
魔女? - おそ松兄さんが兄さんしてて感動! (2016年4月3日 23時) (レス) id: f29a288e89 (このIDを非表示/違反報告)
一松を心の奥底から愛している一松girl - おそ松が切なくて泣きそうになりました! (2016年2月29日 21時) (レス) id: 63f8e6bbc7 (このIDを非表示/違反報告)
桃色 - 最初から最後まで最高でした…!素敵な時間ありがとうございます!おそ松兄さんにもトッティーにもキュンとしてしまいました…最後が切ない;; (2016年1月28日 18時) (レス) id: 59fe272c60 (このIDを非表示/違反報告)
あっぷるパイ☆ - 最後涙線崩壊しました… おそ松兄さんの優しさに感動です!! (2016年1月14日 17時) (レス) id: dd83426629 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:黒猫(=^・ω・^)ノ | 作者ホームページ:http:/
作成日時:2015年12月9日 12時