第四十話 暴れる悪魔と尻尾 ページ43
「グモﾞォﾞオゴオﾞ!!!!」
床に縫い止めるようにして首を締め上げていた燐を突き飛ばし、咆哮を上げた屍。
やはり痛いようだ。
その場でのたうち回っていた。
(燐は浴槽ん中に落ちてったか……)
まあ無事だろう。と、
私は徐に近くにあったシャワーをシャワーフックから取り外し、温度調節のハンドルを最高の80℃まで捻り、蛇口を回りきらないところまで回した。
シャワーノズルから勢いよく吹き出る湯は恐ろしいほどの熱気と湯気を発していた。
これは大火傷すること間違いなし！
「覚悟！！」
未だ暴れる屍に向かってシャワーの湯をかけた。
「グォゴオﾞオオﾞ!!!!」
「痛みよ痛みよ、増幅せよー」
咆哮と言うよりは悲鳴か。
屍はシャワーの熱湯から逃れようとガラスの散らばる浴場の床から壁へ飛び移り、天井近くの小窓を突き破って逃げていった。
「屍なんてどこから入ってきたんだろうネー」
「……どっ、どら猫が入ってきたみたいに…」
「お、燐！大丈夫そーで何よりダ☆」
「まあな……っ。ん、引っ張ってくれんのか？」
シャワーの蛇口を閉め、湯のはった浴槽に服を着たまま入水してしまった燐を腕を掴んで引き上げた。
「助かったぜA！」
「いえいえ」
「兄さん！」
今度こそ脱衣所に入ってきたのは奥村先生だった。
あ、勝呂に子猫ちゃんと志摩くんも居るな。
「遅せェーぞ雪男！」
「！ーーこの臭い、屍か」
「奥村先生、よく分かりましたね。ええ、さっきまでここに居たんですよ。あそこの天窓から逃げて行きました」
「………尻尾？」
脱衣所と浴場の境のところで立ち止まり、私の足元に転がっていたものを見た先生。
説明しておいたほうがいいか。
「私が取ったんですよ」
「………えっ!?」
「継ぎ接ぎだらけなのでイケると思いまして！」
「な、なるほど。……しえみさん、朴さん」
あー、あれは完全にありえないないという顔だ。
まあそりゃそーだよね。
悪魔の尻尾とっちゃったもんな。うん。
あー、これはあの悪魔に恨まれそうだ。
まあ過ぎたことは仕方ない。
頬を人差し指でかきながら皆の元へ歩んだ。
(燐。なんで裸なの？)
(ーー!!)
(うっ、それは……その…)
(…露出狂はほっといて行きましょう)
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猫叉(プロフ) - 空さん» はい(*´ω`)ゞ応援ありがとうございます((o(｡>ω<｡)o)) (2020年6月4日 21時) (
レス) id: 6d40387773 (このIDを非表示/違反報告)
空(プロフ) - 猫叉さん» いえいえ。むしろお節介すみません！これからも応援していますので、頑張ってください！ (2020年6月4日 21時) (レス) id: d888a76c5d (このIDを非表示/違反報告)
猫叉(プロフ) - 空さん» ハッ、ホントだ！！あちゃー(´∩ω∩//｀)早速修正してきます(照)ご指摘ありがとうございました！更新頑張ります♪ (2020年6月4日 20時) (レス) id: 6d40387773 (このIDを非表示/違反報告)
空(プロフ) - いつも更新楽しみに読んでます！ちょっと気になっちゃったので、言わせていただきます。30万の3%は30万×0.03なので、九千円なので、30万9000円の給料になります… (2020年6月4日 20時) (レス) id: d888a76c5d (このIDを非表示/違反報告)
猫叉(プロフ) - そう言って下さると作者のやる気が凄く出ます（笑）閲覧ありがとうございましたっ！例え読んで下さる方が少なくても書き上げてみせます！ (2020年5月29日 21時) (レス) id: 6d40387773 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫叉 | 作成日時：2020年5月26日 8時
