青春ブレイク・エネミーRE【青の祓魔師】

第二十話 優勝宣言！ 先生編【終】* ページ23

「次は私が」




湯ノ川先生と入れ違いに理事長の前へ歩まれた佐藤先生。手にはあの【報告書】が握られている。




「フェレス卿はサプライズがお好きだと聞いています。なので私も、サプライズになるような仕掛けを使いこれを贈り物とします」




パンッという甲高い音が一瞬響いた。報告書を叩いた？




「ほう！これは遊び心のある。色味もセンスもいいですな」


「喜んで頂けて光栄です。これは京都のとある老舗染め物屋で一から良質な素材を選別してもらい、京桜で染めてもらった水玉スカーフです」




〔外〕




「東京からわざわざ京都へ、しかも一から選別して桜で染めてもらったって！？平然と想像の域を超えるな…」




〔資材置き場〕




「それじゃあ最後は私ですね」




どっこいしょと立ち上がり、ゆったりとした足取りであの小箱を片手に理事長の元へ。


足立先生は一体何をプレゼントされるんだ？


気になる……気になる……。




「私は、パソコンの扱いが少々苦手でして、奥村先生に頼んで手に入れてもらったこれをフェレス卿へ贈り物とします」


「こ、これはッ」


「ええ。あの激レアアイテムとされる、期間限定現地数量限定で発売され、僅か三分で完売したという異常な売り上げ時間を記録し、以降は姿を見せる事がなかったファンの間では幻の作品とまで言われる”ハニハニSISTERS”のペタン座りフィギュアです」




〔外〕




「・・・」




〔資材置き場〕




「「・・・」」




一同、沈黙。対して理事長は、




「皆さん！この第一回☆理事長に贈る素敵なプレゼント対決の勝者が決定しました！」




高らかに優勝宣言を開始される。足立先生は既に席に着いており、他の先生方は未だ沈黙を貫く。


理事長……オタクだったの？




「この記念すべき第一回優勝者は、足立先生です☆いやあ、素晴らしい！私が全力を出しても手に入れる事ができなかったペタン座りフィギュアをよくぞ贈り物に選んで下さいました！次回の給料はかける200パーセントです。これにて第一回☆理事長への素敵な贈り物対決を終わります。解散☆」




〔外〕




「あ、寮に戻らんと」




何事もなかったかのようにその場を後にした。

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