【HQ!!】束縛彼氏【国見英】 (ページ1)

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「今日もAさん、綺麗だな...」

　「おはようございます！Aさん！」

　高嶺の花という言葉がまさに似合う、孤高の天使

　と学校中で噂の私

　藤堂A

　青葉城西高校生徒会長を務め、成績は常にトップ

　長い黒髪を艶やかになびかせ、校則を守ったスカートからは細く白い足が覗き

　小さな顔にそぐわない大きく潤った眼に、筋の通った鼻と薄い唇が収まっている

　正直、自分には欠点などないと思っている

　産まれてこの方失敗挫折など味わった事もなく

　常に努力を重ね今の私がいる

　しかしそんな私にも、苦手…いや、嫌いな物がある

　それは、『男』だ

　「…A、男程哀れで醜い物はないわ。」

　
　これが母の口癖だった

　私の父はろくでなしで、私が母のおなかにいると分かった途端、姿を消したそうだ

　そんな母の影響もあり、私は大の男嫌いである

　「Aさん！ここ、教えてもらっても…」

　「いいえ、私に近寄らないで。他の方に聞きなさい。」

　ついこうやってあしらってしまう

　…でも、私は男が苦手なだけであって、男に興味がない訳ではない

　むしろ、関わってみたくて堪らない、そんな存在なのだ

　