薄桜鬼 涙は伸ばした手をすり抜けて〜貴方に触れたくて〜

第8話:迷惑 ページ9

A)……はぁ…疲れました、このやり取り。

沖田)君が潔ければこんなに疲れないんだけどね。

その前に強制的にしてるのは誰だ。

原田)しかも、此処に居るのはお前だけじゃねぇからな。

A)…つまりは…もう一人此処にいるんですか？

土方)あぁ…

まぁ、そんなことは知ったとこで、どうもしないけれど。

A)その方も可哀想に。貴方達の勝手な事情で此処に縛り付けられるなんて。

沖田)その子は自分でも了承してるよ。

…了承するなんて変な人なんだ。

A)それで、私にも了承しろと？

土方)…すればお前に危害は加えない。

A)反抗すればすぐここで斬り捨てる…ですか？

斎藤)その最悪な結末にしないためにも了承を求めている…

つまりは私の気持ちは全て無視と言うことだ。
まぁ、それでも少しでも自由があるのならマシかもしれない。

つまりは…

A)そうですね…此処に縛られるのは面倒ですが、まだマシでしょう。

沖田)さっきまで斬ってみろ的なこと言ってたくせに。

A)うるさいですね。誰だって意地と言うものがあります。

沖田)その意地はもう無くなっちゃったわけね。

本当にうるさい人だ…
なんなら今すぐ逃げてあのこと言いふらしたい。

近藤)君が此処に居てくれると言うのなら助かる。

最早強制的なのだが。

A)…まぁ、迷惑はかけますがね…

土方)…どういう意味だ…

A)さぁ…いろんな意味ですかね。

口は弧を描いていた。

第9話:心配そうな→←第7話:見た目

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す