薄桜鬼 涙は伸ばした手をすり抜けて〜貴方に触れたくて〜

第25話:大切に ページ26

沖田)君何がしたいの…

A)別に何も。私はただ貴方達に捕まって此処にいる。それだけです。

沖田)何か企んでるならすぐに斬る…

A)貴方方の事情に一般人を巻き込むんですか？

沖田)君はもう一般人じゃない。

A)あぁ、そうでしたね。｢貴方｣と千鶴ちゃんの前だけではの話ですがね。

他の新選組の人達は何も知らないんだから。

A)それならば、あの子もどうなるんですかね…

沖田)千鶴ちゃんは僕たちを裏切らない。

A)…大切にしてるんですね。あの子のこと。

沖田)僕たちの仲間だからね。

そう、あの子も｢普通の人｣から離れてしまった。
鬼でもあり、この人達の仲間でもある。

A)…そうですか。せいぜい頑張ってくださいね。

あの子が貴方たちを裏切ったとしても…

沖田)…君は大人しくしてることだね。

A)…分かってますよ。

分かってる。
この人達が何もしないことも。
ただただ自分の信念だけは守り通すことも。

最初に見た背中は本当にそうとしか思わせないくらいに凛としていたから…

A)…何でこんなこと思ったんだろ…

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