轟焦凍*2*【arieru:アリエル】 ページ8
「……そんな事か。」
『そ、そんなことって……！』
「血が足りないんだろ？なら、俺のを吸えばいい。」
『！何をそんな簡単に…！
だって、私と契約したら、一生私に縛られるんだよ!?
私以外の女性とは付き合えないし、結婚もできない!!
私とは結婚とかしなくてもいいけど、好きな人と結ばれないんだよ……
そんなの、ダメ。
私のせいで轟君の人生を縛りたくない……』
Aは俯いて言う。
「なら尚更だな。血を吸わなきゃダメなんだろ？それなら吸え。」
首筋を出して轟は言う。
『っ！私に一生縛られてもいいの!!??』
「構わねぇ。」
えっ…!?と声を上げる彼女に轟は優しく笑う。
「お前に一生縛られるなんて、俺にとっては好都合だ。何故なら……」
───────お前の事が好きだからな─────
『………………はぁ!?』
「驚いてる暇があるなら吸え。敵、来てるぞ。」
『え、あ、は、はい。』
Aは轟に近づき、首筋に歯を立てる。
轟は痛みに顔を少し歪めたが、あまり痛くはなかった。
『ん、もう大丈夫！あ、そうだ。契約の印しなきゃ。』
「はぁ……印……？」
『そ、じゃ早速。』
彼女は轟の手を持ち上げ、キスをした。
轟は驚いたが、手のひらに紋章のようなものが描かれて消える様子が見えた。
『この紋章は、同じ吸血鬼っぽい個性の人にしか見えないからね！
じゃ、力も出たことだしちゃっちゃとやっちゃいましよう！』
そう言うと彼女は影を操り、敵を縛り上げていく。
空から来る敵には空を飛び蹴り倒していく。
その時間、わずか数十秒。
『ふぅ……一応終わった！』
「凄いな……!」
『えへへ…』
「……そう言えば、さっきの返事聞いてないぞ。」
『さっきの……？……っ!!』
轟の告白を思い出し、頬が真っ赤に染まるA。
「で、どうなんだ？」
『あ、えと……！』
「俺はお前が好きだ。お前を一生幸せにする。」
『わ、私は……！＿＿＿＿＿＿＿＿』
坂口安吾【トカゲノシッポ】→←轟焦凍*1*【arieru:アリエル】
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 4人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：arieru:アリエル.ミミズ.トカゲノシッポ | 作成日時：2017年4月22日 21時
