episode2 真宮寺是清との出会い ページ3
「僕の名前は真宮寺是清…超高校級の民俗学者だヨ」
____第一印象は、「変わった人」。
不思議な形に改造されている制服も、顔の半分を覆う変わった形のマスクも、よく手入れされているであろう絡みのない長髪も、全てが彼の醸し出す不思議な雰囲気の原因となっていた。
ただ、相当な美人であろうことがマスク越しでも分かる______
是「……あの、ごめんネ……君ハ?」
マスクのせいではっきりとは分からないが、恐らく無表情のまま、彼は小首をこてんと傾げた。
あぁ、私の自己紹介がまだだったのか。
『、ごめん。私はAA。超高校級の…、………あれ、…………私、…は……?』
是「………思い出せなイ?」
真宮寺是清と名乗ったその青年は、少し驚愕の色を浮かべて私を見つめる。
そう、思い出せない。
私も何かの才能があってここに居る筈なのに、私は、……、………?…
「…もしかして、君もっすか」
顔を上げると、柔らかい髪の優男風の青年が、少し困ったような笑みを浮かべて立っていた。
『……君も、って』
「あぁ、盗み聞きして悪かったとは思ってるっす…俺は天海蘭太郎。才能は……俺も分からないんすよね」
青年は、そう言ってへらりと笑う。
天「まだショックで混乱してるのかもしれないし……お互い早く思い出せるといいっすね。ただこう言うのもなんだけど仲間がいてちょっと安心したっす」
安心したのは私もだ。
つい先程まで恐怖と焦りで早っていた鼓動が少し落ち着いているのは、確実に目の前にいるこの青年のお陰だろう。
是「…兎に角、今は落ち着くことが必要みたいだネ」
『…そうね』
そしてとりあえず私達は、赤松さんと名乗る少女の言う通り、自分達の置かれている環境を把握するためにこの建物の探索をすることにした。
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作者名:輝夜 | 作成日時:2019年2月25日 22時