【黒バス】夢見る少女じゃいられない【短編集】

メイク . 実渕様 @ ぽんず ページ15

ぱんだ(リア友)リクエスト



｢Aちゃん、もうちょっと伏せ目にしてくれるかしら？｣


玲央にそう言われ、下を向く。
今、私よりも女子力の高い玲央にメイクをしてもらっているところだ。

玲央はとてもメイクが上手く、プロと言っても過言じゃない程だ。


｢どうすれば玲央みたいに上手にメイク出来るようになる？｣


続けてアイラインとかするの怖くてと言う。
そう言った私に玲央は慣れよと言い綺麗に微笑んだ。

玲央みたいになりたい。
そう思ったのは高校２年でクラスが一緒になった時に玲央を初めて見た時だ。
玲央は普段も、そしてバスケの試合をしている時も綺麗だ。

１度玲央に内緒で試合を見に行った事がある。
その時のフォームがとても綺麗だったのが今でも鮮明に思い出せる。


｢次、アイシャドーするわよ。だから、目を閉じて頂戴｣


言われた通り目を閉じる。
すぐに玲央が出来たからもう目を開けていいわよと言う。
さすが玲央、早いなぁ…
そんなことをしみじみと感じながら目を開ける。


｢どうかしら？｣


鏡を持って私の前に立つ玲央。
そこにはさっきまでとは打って変わった私がいた。


｢すごい、玲央ありがとう！｣

｢これから出掛けるんでしょう？早く行きなさい、友達を待たせちゃ駄目よ。｣

｢うん、行ってくるね！｣

｢気をつけてね。行ってらっしゃい｣

ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ
(玲央、メイクしてー！)

(しょうがないわね…、そこに座って頂戴)

(ありがとう玲央！)

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