【黒バス】夢見る少女じゃいられない【短編集】

ダジャレ . 伊月様 @ 梓 ページ14

ぽよ様リクエスト
梓が書かせていただきました



｢お父さんの会社がおっ、倒産｣

｢ワー、オモシローイ｣



パチパチと乾いた拍手と共に
棒読みで伊月くんのダジャレを褒めると
彼はむすっとした顔を浮かべてから
深いため息をついた



｢棒読みで褒められるのは傷付くわ｣

｢それは良かった｣



またため息をついて彼は
机に肘をつき、その手の上に顔を乗せる

全く、黙ってれば絶対モテるだろうに…

頭も良い方だし、運動も出来るし
顔だって整っているのにもったいない。

まぁ、逆に彼からダジャレを取ってしまったら
伊月くんではなくなってしまうから
そのままで良いとは思うけど…



｢伊月くんのダジャレ、最近つまんないよ｣

｢なん、だと｣


彼は目を見開き驚きを隠せないでいた

まるで自分のダジャレは
毎回面白いものだと思っていたようだった



｢そもそもダジャレで笑った事がないのよね、
凄いとは思うけど面白くはないかな｣

｢なんだと！！？｣




今度は机をバンッと叩いて立ち上がった。

そして、鞄からメモ帳…おそらく、
ネタ帳であろうものを取り出して
またダジャレを次々言っていく

その度に私は毒を吐くのだが
彼は全く気にせずダジャレを言い続ける


何だかんだでこの時間を
楽しんでいるのかもしれない

それはきっと、彼もそうなのだろう―。

メイク . 実渕様 @ ぽんず→←料理 . 桜井様 @ ぽんず

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