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Aの鴉だ。
鴉は静かに主人の傍に舞い降りると、血に濡れるのも構わずに、Aの頬に擦り寄る。
その様を胡蝶ら未だ光の灯らぬ瞳で眺めていた。
眺めることしか、出来なかった。
と、Aの鴉が口に咥えていた白い封筒を胡蝶の前にそっと置く。
それを虚ろな目でのろのろと手に取ると、その件名に目を見開いた。
「これ、Aちゃん、の、」
その言葉に一斉に一同顔を上げる。
胡蝶が目を見開いて見ていた表面を見れば、そこには丁寧な筆跡で【遺書】という2文字が書いてあった。
紛うことなき、Aの字。
「あけ、ますよ」
胡蝶は震える手で手紙の封を切り、そして皆々は息をするのも忘れ、Aの最後の手紙に目を通し始めた。
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なーな - 初見です! 完結お疲れ様でした!めちゃくちゃおもしろかったし感動で涙でしたっっっ!!! 素敵な小説をありがとうございました! (2021年11月30日 15時) (レス) @page45 id: 03957af64f (このIDを非表示/違反報告)
もちゃ - 泣いちゃったw (2021年1月25日 0時) (レス) id: b4bfec10e3 (このIDを非表示/違反報告)
うさぎもち - 号泣しすぎて...う"う"う" (2021年1月20日 22時) (レス) id: 676d0f88d2 (このIDを非表示/違反報告)
さけふろ - 感動です! (2021年1月11日 15時) (レス) id: c7bf1c88de (このIDを非表示/違反報告)
夢鸞 - 号泣です。素晴らしいお話、ありがとうございました。 (2020年11月29日 12時) (レス) id: 640116ca2f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハナ | 作成日時:2019年9月30日 13時