55.始まらない ページ7
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「その言葉を待っていたぞ。一松！！」
「一松兄さんったら。全く、素直じゃないんだから。」
大きく響く明るい声。
この声は…期待をして後ろを振り向いた。
「カラ松君！トド松君！」
私は思わず二人の前に駆け寄る。
「全部…聞いてた？」
私は少し照れて言った。でも私が照れているのを察したのか、最初に口を開いたトド松君は
笑顔だった。
「もちろん聞いてたよ！お芝居も上手だった。」
「あ、ありがとう！」
「あぁ！Aの明日の演技も楽しみだな。」
「…カラ松君まで！」
演劇部長に褒められてしまった。
だけどやっぱり、あの芝居を聞かれていたとなると、恥ずかしさがこみ上げてくる。
その恥ずかしさにあたふたしてふと一松君を見ると久しぶりに闇のオーラを放つ所を見た。
そろそろ本題を言わなければ。
「あのね、一松君。」
闇のオーラ1000％の一松君が話を急に振られて驚いたのか、身ぶるいをしていた。
カラ松君たちも真面目な顔つきになる。
「…なに？」
「学校来るって言ったよね。」
さっき宣言さっきしていたあの言葉を私は忘れはしない。
一松君もこくりと頷いた。
これから言う言葉に一松君は驚くと思う。だけど、言わないと明日の劇は成功しないから。
言わなきゃなにも始まらない。
「急なお願いなんだけど。…明日ね、出てほしいの。七夕祭の劇に。」
「は。」
一松君は動揺していた。
当たり前だ、急にそんな事を言われたら動揺するに決まっている。
「…無理。迷惑になるだけ。」
「そんな…」
空気がズシリと重くなる。何か、何か言わなくちゃ。
「でも、一松く「「無理なんかじゃない！」」
「兄さん…」
カラ松君が声を荒げた。
トド松君は何か感づいたのか、急に私の腕を掴んだ。
「トド松君？」
「ごめん、外いこっか？」
トド松君は私を連れて一階に下りた。
多分トド松君は知っていたんだろう、二人だけしか話せない事があるということを。
これは私も流石に踏み込めない。
大丈夫かな、二人とも。
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腐りそうなメロン - ちひろさん» コメントありがとうございます！ゆっくりで申し訳ないです。自分、トト子ちゃんのこと大好きなので可愛いと書いて下さってとても嬉しいです。これからも更新頑張ります！！ (2018年4月23日 17時) (
レス) id: 2cf4016180 (このIDを非表示/違反報告)
腐りそうなメロン - つぼみさん» コメントありがとうございます！不定期更新なのでゆっくりですが、これからもこの作品を見てくれると嬉しいです！更新頑張ります！！ (2018年4月23日 17時) (レス) id: 2cf4016180 (このIDを非表示/違反報告)
腐りそうなメロン - ジェリーさん» コメントありがとうございます！楽しみといっていただけて嬉しいです、励みになります！これからも頑張ります！！ (2018年4月23日 17時) (レス) id: 2cf4016180 (このIDを非表示/違反報告)
ちひろ(プロフ) - 更新ゆっくりで大丈夫なので無理しないでくださいね！トト子ちゃん可愛いです^^* (2018年4月23日 17時) (レス) id: e6c1324122 (このIDを非表示/違反報告)
腐りそうなメロン - 家宝さん» 返信一年以上遅れました、申し訳ありません。コメントありがとうございます！不定期更新ですが、これからも頑張ります！ (2018年4月23日 17時) (レス) id: 2cf4016180 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：腐りそうなメロン | 作成日時：2017年3月27日 18時
