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部室に着けば、笠松君のだろうタオルを渡される。
それを受け取る時、彼と目が会った。

瞳「女。大丈夫になったんだ。」
笠松「え、あ、いや・・・。」
私の言葉に我に返ったのか、急に笠松君はワタワタと慌てだす。
どうやら怒りで女嫌いが一時的に消えていたらしい。それに思わず笑いが零れた。

笠松「わら、笑うなよ・・・。」
瞳「だ、だって・・・。」
笑えば余計に笠松君は顔を赤く染める。
でも我を忘れるぐらいに怒ってくれたのは、正直嬉しかった。

瞳「でもありがとう。正直嬉しかったわ。」
笠松「いや、別に。腹がたっただけ、だから。それにこれ。」
小さな紙袋を渡され、その中身を見ればそこにはあの日置いたハンカチが入っていた。
綺麗に洗われたハンカチを見て小さく微笑む。

笠松「これを返しにいっただけ、だから。」
瞳「律儀な人ね。」
笠松「うっせ。」
照れくさそうに笠松君はそっぽを向く。それに笑っていると急にドアが開いた。

?「おい笠松、遅ぇz・・・。」

2人「「あ。」」
開いたドア越しに合う目に、笠松君と声を上げる。

瞳「そういえば貴方もバスケ部だったわね。」
森山「か、かかかかか笠松。もしかしてお前・・・。」
笠松「誤解だ森山。俺は何もしてねぇ!!」
そこで森山が私を見、その格好に気づいたのか目を見開いた。それから目を細める。

森山「どうしたのそれ。」
瞳「ちょっと水を零しちゃっただけ。かかったのは水だし、シミにはならないわ。」
森山「・・・笠松。」
笠松「俺も、そう聞いた。」
森山「・・・そうか。」
徐に森山は着ていたジャージを脱ぎ、私の肩にかけてきた。それに驚く。

森山「それ着て帰りなよ。」
瞳「駄目よ。選手は身体を冷やしちゃいけないわ。IHもあるんでしょう?」
森山「あれ、知ってたんだ。もしかして俺のために色々調べてくれた?」
瞳「馬鹿いわないで。昔父親がやってただけよ。」
森山「へぇ・・・じゃあ咲谷ちゃんもバスケ好きなの?」
瞳「私は・・・。」

そこまで言ってから我に返る。この2人の前だとどうしても調子が狂う。
優しすぎるのだ2人は。それはいらないことまで口に出してしまう程に。

森山「咲谷ちゃん?」
瞳「何でも、ないわ。」
森山「そっか。まぁ俺は大丈夫だから着て帰りなよ。」
瞳「分かった。・・・お言葉に甘えるわ。」

森山のジャージに腕を通し鞄を持ち直す。
それから2人に手を振り、家への道を帰り始めるのだった。

19*笠松side→←17



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設定タグ:黒バス , 森山由孝   
作品ジャンル:アニメ
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柊 バレエとノブくん大好き(*;ω;*) - 風邪!!大丈夫ですか??おっお大事に…。早く元気にな〜れ〜! (2015年9月29日 20時) (レス) id: dd27d058c3 (このIDを非表示/違反報告)
花蓮(プロフ) - 柊 バレエとノブくん大好き(*;ω;*)さん» マジですか!?まぁしばらく父親は出れないと思います。父親とのデートは需要がないと思って考えていなかったのですが、いりますかね?更新がんばりますね! (2015年9月25日 18時) (レス) id: 86d9865710 (このIDを非表示/違反報告)
柊 バレエとノブくん大好き(*;ω;*) - てか主人公ちゃんと主人公ちゃんのお父様がデートしている所を写真とりたい(真顔)← ヤバイ。主人公ちゃんチラ見とか可愛すぎ← …。更新応援しますー! (2015年9月25日 0時) (レス) id: dd27d058c3 (このIDを非表示/違反報告)
花蓮(プロフ) - 柊 バレエ大好き(・д・。)チラッさん» 海常の話し方をあまり理解できてないのでそういう風に言っていただけると嬉しいです!もう少し主人公ちゃんと絡ませられるようにしたいなーと思ってます(`・ω・´) (2015年8月24日 22時) (レス) id: 26b8097f23 (このIDを非表示/違反報告)
柊 バレエ大好き(・д・。)チラッ - 花蓮さん» おーやっぱイケメソなんですね(´∀`*) てか森山さんめっさカッコイイ ただのイケメソ(笑) 笠松さんのウブな所もかわいい← (2015年8月24日 9時) (レス) id: 57a0374e55 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花蓮 | 作成日時:2015年7月11日 20時

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