8.甘ったるいものは嫌い、勿論甘ったるい恋愛も ページ8
放課後。僕は、彼女とスイーツバイキングにきている。約束は、約束だから。
そもそも、僕に拒否権はないし。
「あははっ」
「え!それ、本当?」
「うん、マジで!」
なんだ、この場違いな雰囲気は。周りは女、女、女!女子高生の甲高い笑い声やら何やらがものすごく聞こえる。
どうやら、今、この店に僕と同性の人はいないようだ。
そんな事を考えていると
「……うっまぁ!!」
口元に生クリームを付けながら、スイーツを頬張る彼女がでっかい声をあげた。
女子力の欠片もない。
しかも、あんなに甘ったるそうなものをよく、次々と食べれるものだ。
見ているだけで、気持ち悪くなってくる。この甘い匂いも嫌だ。
「坂口君、食べないの?」
まだ、生クリームを口元に付けている彼女が言った。
「いらない。というか、君、食べ過ぎじゃない?」
「そお?ショートケーキとマカロンとプリンとアイスクリームとチーズケーキとチョコレートケーキ、フルーツケーキ、ゼリーぐらいしか食べてないよ?」
何を言ってるんだ?ものすごい量だけど。
「……まあ、いいや。君、口元に生クリーム付いてるよ?」
「え、本当?とって」
んー、と、彼女は目をつぶって顔を近づけてくる。
いやいや、僕は取るなんて言ってない。
「自分でとって」
うんもお、つれないなぁ。そう言いながら、彼女は自分で生クリームをとった。
「坂口君って甘いもの嫌いそう……てか、嫌いって言ってたか。甘い恋愛とかも嫌いそうだもんね」
「うん、甘いものも、甘い恋愛を大嫌いだ。胸焼けをしそうになる」
「まあ、私。坂口君の彼女だけどね!」
彼女はウインクをしながら言った。
まあ、好きでなったわけではないけれど。
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作者名:レイ | 作成日時:2017年3月12日 17時