検索窓
今日:1 hit、昨日:10 hit、合計:2,437 hit

5.臆病者で弱虫な僕には足りないもの ページ5

その日の昼休みのこと。



「もう……ごめんっていってんじゃん!」



彼女は不機嫌そうな顔で言った。


僕の方が不機嫌なんだが。




「何で、仲良しなんて言ったの」


「だって本当の事だし」



そっぽを向いた彼女の顔は相変わらず不機嫌そうで、弱虫な僕は少し怖気付いた。









「いや。分かった。仮に君と僕が仲良しだとして、もうちょっと僕の事を考えてくれてもいいんじゃないのか?」



僕がそういうと彼女は不思議そうな顔をする。




「そもそも、なんで怒られてんのか分かんない」




何をいっても、察してくれない彼女にイライラする。





「だから、僕は君みたいな明るくて人気者じゃないんだ。つまり、僕と君は間逆だ。そんな僕と君が一緒にいたら、どうする?可笑しくないか?」



「別に、何にも可笑しくない。私が誰といようが、他の子には関係ないし、周りの事なんてそんな気にしなくていいじゃない。何をいようが関係ない。自分の生きたいように生きなきゃ」




「………」




彼女には、何を言っても意味がない。そう思って、僕は口を閉じた。






……いや、やっぱり違う。



僕が、口を閉じたのは彼女の言ったことが全て正論だったからだ。



正しい事だったから、何も言えなくなった。






僕だって、そんなに頭が悪いわけじゃない




分かってるんだ。






彼女のいう事の方が正しくて、僕は正しくないって事。




彼女は、僕にはないものをたくさん持ってるって事。









そんな事を考えていると………。

6.どの意見が、考え方が正しいかなんて誰にも分かんない→←4.嬉しいのか、嬉しくないのかなんて……?



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (9 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
設定タグ:死ぬまでにやりたい事 , 人生、死 , 青春 , オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:レイ | 作成日時:2017年3月12日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。