+16．不味い水を飲み乾す ページ16
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無罪が晴れ解放された後
坂口に
止まらなかった三時間後が過ぎ
外は絹糸の様な小さな雨が降り始める
雨は嫌いではない
何故か濡れたい気分であった
丁度傘も手元に無い訳だ運がいい
今度こそ拘束されずこの街を行ける
『気持ち良いものね_______________…』
すると愉快にビニール袋を揺らし
太宰｢もしかして尾行してるとか？！｣
第一声は変わらずのへらへら発言である
『貴方に尾行してる暇等有りやしないわ』
太宰｢へぇーどうでもいいんだけど何で雨に打たれてるの？｣
『濡れたいからよ』
太宰｢ま、まさかのドM？！！｣
つくづく思う包帯男と会話するだけで
時間を無駄にしていると改めて実感する
無視してそのまま帰ろうとするが
私の頭上に傘を差し出す太宰
『何の真似？罪滅ぼしの為かしら』
太宰｢いやだって下着透けてるよ？｣
『寶何？』
太宰｢何って………素直になってよねAちゃん｣
自分の着ていたコートを私の肩に掛けるが
謎のプライドが許せなかったのか脱ぎ捨てる
太宰｢ありゃりゃ汚れちゃった…｣
拾い上げる時ふと彼女の背中に目線が行く
濡れたYシャツが肌に触れているが
微かに背中に模様というか絵というか
太宰｢ねぇAちゃん君、刺青入れてるの？
結構大きいけど何の模様なのかな｣
太宰はそっと背中に触れようとするが
その瞬間彼女は振り払う
決して態度を崩さない彼女が取り乱していた
『(…呆気に取られ忘れてた……)』
太宰｢Aちゃんその模様如何して…｣
その先の言葉を言わせては成らない
勘が働く彼に言い訳など無意味
彼女は歯を食いしばって太宰に飛び付く
『勘違いしないでね太宰』
雨傘は落ち飛ばされ
咄嗟に太宰の口を奪っていた
太宰｢…！｣
『……っ』
彼も喰いついたのか腰に腕を回し引き寄せてきた
先程より並外れた舌が交ざる
『ちょ………待っ………違』
太宰｢誘ったのは君の方だよA
さぁどうする？｣
『どうするって……』
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化鮎(プロフ) - 小桜さん» 読んでくださってありがとうございます🥺🥺やっぱすぐに予想着きますよね笑。お褒め頂きありがとうございます！とても嬉しいです！ (2021年11月30日 23時) (
レス) id: ca4637bf7d (このIDを非表示/違反報告)
小桜(プロフ) - ヤバいです……！めっちゃ泣けました。黒幕はだいたい予想ついてたけど、それ以外にも驚きの連続で、飽きることなく読めました。最高の作品をありがとうございます！ (2021年11月29日 21時) (レス) @page50 id: 8b4a915ba2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あゆみ
| 作成日時：2019年4月26日 19時
