5話 ページ6
〜続き〜
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_________「ごめんっ!!」
目の前で90度腰を曲げ謝るのは月影A。
「…謝るのはもう良いから説明してくれる?」
そう、私は謝られるよりとりあえず説明受けたいのだ。
何故、あんなことになったのか…
何故、あんなことをしたのか…
「そう、だよね…分かったよ。こうなった以上真姫には話す。だけどこれから話す事は誰にも言わないでもらえる?僕と真姫だけの秘密。
これだけは守ってほしい…」
「…分かったわ……」
こんなに秘密にするのも理由があるのよね。
仕方ないから守ってあげなくもないわ。
「………まず、僕は【吸血鬼】だ」
はっ?
「って言っても、人間と吸血鬼のハーフだけどね」
んん?
つまり、Aは吸血鬼…ってこと?
……ちょっとよく理解できないのだけど
そんなことを考えているとAは長い前髪を掻き上げた。
「もしかしたらさっき見えたかもしれないけど
僕、吸血するときとかになると右目が赤くなるんだ」
____今のAの右目は水色のままだった。
先程見た、赤い瞳では無かったのだ。
「ちなみに純血の吸血鬼だと片目だけじゃなくて両目赤くなるみたいだよ」
…どうやら信じるしか無さそうだ。
「吸血鬼は皆が知ってる通りというか
さっき実際に体験したと思うけど
やっぱり人間の血液を摂取しないと生けていけない。
しばらく摂取していないと、
さっきの僕みたいに本能的に人間を襲っちゃうんだ」
……要するに、欲求不満状態だったということね。
「僕には最近まで血を分けてくれる優しい人が 居たんだけどついこの前亡くなって血を飲めなかったんだ。
そして今日、我慢できなくなって真姫を襲った…」
…ふぅーん。そういうことね。
それなら…
「……私が血を分けてあげても良いわよ」
「えっ?」
「だから!私の血を飲んで良いって言ってるの!」
「い、いい、の?」
「どうせほっといたら、また同じことになるんでしょ?
だったら私のを飲んで良いわよ」
「あ、ありがとう!真姫!
だけど今のは絶対に他の吸血鬼にはやらないでね?」
「はぁ?」
「確実に襲われるから」
「意味わかんない!」
「っと、そうだ。ちょっとごめんね」
カプッ チクッ
またAに首筋を噛まれた。
でも今度は少しさっきと違った。
気付けば、私の首に模様がついていた。
Aが言うに自分のものという紋章だそうだ。
これがあると他の吸血鬼から襲われないらしい。
訳はわかったけど急にやらないでよね!
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