【怪物事変】七転八起とは言うけれどこれは難しい (ページ4)

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3話~変なあだ名だよね~ ページ4

　

　
弥太郎「あだ名ですよ！

毎日畑で土や肥料まみれになってるから泥田坊、田んぼに棲む妖怪の名前なんです

濡れ女は水辺の妖怪で、彼奴髪の毛水色で常に水に濡れてるみたいに見えるから！

それに彼奴ら生まれつきなのか体臭がきつくて……こういう人前にでる仕事は任せられないんですよね〜」

隠神「ふぅん？…………興味あるね」

泥田坊に濡れ女、ね

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貴女side

貴女「………暗くなってきた」

夏羽「A………泥だらけだ、今日はもう水を浴びて寝よう」

貴女「…ん」

今日は確かお客さんが来る日……だったはず

なるべく会わないようにしないと

鋤を肩に担いで私と同じで泥だらけの夏羽といつも通り手を繋いで宿の後ろに向かう

土と夜の風で体温が低くなってるけど、でも大丈夫……夏羽がいるから

夏羽「…………」

貴女「…………」

夏羽「………A」

貴女「………ん？」

夏羽「寝る時今日は抱き締めて良い？

…何となく、今日じゃないと駄目な気がした」

貴女「？……良いよ、というかいつもの事だから」

夏羽「…ありがとう」

今日じゃなきゃダメ……

　

　

『今日じゃなきゃダメ！今日はボクと一緒に寝るの！！』

『落ち着け…だったら三人一緒に寝ればいいだろう？』

『！！流石兄さん！！！えへへ〜幸せ、だぁい好きな兄さんとAと一緒に寝れるんだから！』

　

　

　

　

　

　

　

　

　

夏羽「A？」

貴女「！」

夏羽「大丈夫か？顔色が少し悪い……動き過ぎた？」

夏羽の声と肩に置かれた繋いでない方の手によって意識を呼び戻される

いつの間にか夏羽が横から目の前に移動していて私の顔を覗き込んでいたようだった

貴女「…や、大丈夫

夏羽と一緒、だから…平気」

夏羽「本当か？」

貴女「ん」

夏羽「なら良かった

A、離れたら駄目だから」

貴女「うん、離れない」

そういう約束したから、もう離れない、破かない

大丈夫

夏羽が今の私の生きる光だから