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再会 ページ10

「なるほど……私がいない間に色々な事があったみたいね」



ねぇ、英智くん。と資料から目を逸らしニコッと笑った。




「できることなら私もお手伝いしたかったな」



「ふふっ、一足遅かったね」




「まあいいわよ、この今の夢ノ咲なら私の仕事が増えそうだし……というか英智くん変わったわね。良い方向に」



「そういう先生もさ。一段と美しさが増し、大人になったみたいだ。やっぱ人間という物は変わるね。それは朔間くんも例外じゃない」



「……?」



「朔間くんは今おじいちゃんキャラなんだよ」



「おじいちゃんキャラ……?」



「あと吸血鬼」



「……ふぅん?」



「とりあえず行ってみるといいよ。朔間くんは今軽音部にいる。きっと先生に会いたがってると思うよ」



「軽音部……ね、じゃあ行ってくるわね」



またね、英智くん。と手を振り部屋を出た。
いくら長い時間空けていたとはいえ、場所くらいは覚えているものだな……と前の事を色々と思い出しながら廊下を歩いていれば、すぐに軽音部前にたどり着いてしまった。



そこで前の言葉を思い出す。



「甘やかす……ね」



トントントンとノックをしドアを開ける。



すると人が入れるくらいの棺桶があり、あとは誰もいない。



まさかこの中に零くんがいると……?



Aは恐る恐る棺桶に手をかけ、ガタッと音を立て開いた。



「!!……うそ、いた…」



棺桶の中ですやすやと寝ていた零くん…………



「ん〜〜、誰じゃ……今我輩気持ちよく寝てると言うに……」



零くんは眠たい目を擦りこちらを向いた。



「…………なんじゃ、これは夢か」



「夢じゃないよ?」



「夢じゃと言うのに再現と高くないかえ?……というか色気増してない?」



「何言ってるの?」



「おぉ、愛しいAさんや……」



「……さん?」




「ずっと会いたかったぞい。今度は夢ではなく現実で会いたいものじゃ…………そして我輩を甘やかしておくれ」



ダメだ、完全に夢だと思い込んでする。
それにしても本当に雰囲気がガラリと変わったなと思う。まあどんな零くんでも零くんだろう。


それにしてもこの現状どうしたものかと考えていれば廊下の外が騒がしい。



「おい吸血鬼キロ〜!!!!!!!!」



「……?!」



バタッ!!!!!!と大きな音とともに男の子が入ってきた。軽音部の子だろうか

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作者名:X | 作成日時:2023年5月5日 21時

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