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「…あ〜、私飲み物買ってくるわね(小声)」
「あっ、狡いですよ!逃げるなんてッ(小声)」
「うっ…私どうもこういうの苦手なのよ…(小声)」
「でも、A先生調子悪そうですし外に出た方が…」
あんずちゃんは大丈夫ですか?と背中をさすってくれた。本当に申し訳ない。
「無理するのはよくありませんし、少し外に出て休んでください(小声)」
「う〜、確かにそうですね…じゃあ転校生さんはこの2人を見てて下さい」
「えっ?!」
「青葉先輩はこっちへ」
「えっ?!で、でも」
ひなたくんはつむぎくんを連れ少し遠い所へ行き何やらお話をしているようだ。
「あの、良ければ私も付き合います」
「ふふっ、大丈夫よ私これでも大人だから一人でも心配ないわ。悪いけど2人を見てて貰える?」
「……わ、分かりました……」
私はごめんなさいといいゲームセンターの外へ出た。
それにしても兄弟の言い合いを見るのはあまり好きじゃない。冗談が混じっていたりする言い合いとかは別に大丈夫なのだが、こういう深刻な話が絡むとどうも心が痛い。
「本当に喧嘩なんて…言い合いなんてするものじゃないわ。後で何かあったって取り返しはつかないもの…」
やめよう、この話は。飲み物でも買って気分を晴らそう。
財布から小銭を出し、すぐ近くにある自動販売機に近寄った。すると後ろから誰かが近づく音がして____
「なあ、そこのおね〜さん♪こんな所で何してんだよ♪」
「ッ…?!」
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「んっ?あっ、あああああっ!!!!た、大変です!!!」
「あぁ?おいつむぎ今こっちは大事な話が____」
「わっ!大変ですよ!名前先生がめっちゃかっこいい男の人に絡まれてる!!!!」
つむぎとひなたは窓に張り付き外を見た。
「ッ!…そういえばAさんはどうして外へ?」
「あっ、調子が悪いから外へって1人で……」
あんずが少し遠慮がちに声を上げ、零は急いで外へでた。
辺りを見渡せば男女が目に留まり急いで近づいた。
「なあなあ、せっかく会えたんだし飯でも食いこうぜ?」
「何言ってるの?私まだ用事が済んで___うわっ!」
零が近づいて来たのが分かったのか、Aと話していた男が前に出て零を睨んだ。
「お前誰だよ」
Aに絡んでいた男は少し首を傾げニコッと笑った。
「これから飯食いに行こって誘ってんだよ、なに?お前この子の連れ?」
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作者名:X | 作成日時:2023年5月5日 21時