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｢うぅ…俺もう無理〜｣
｢だからって私に抱きつかないでよ……凛月くん｣
日差しが強すぎてだるい。日陰に連れてって〜と凛月くんに捕まり私で日差しをカットしながら着いてきているのだ。
｢あそこの木の下に行こう…………あ｣
木の近くに寄ろうとした時、近くで誰かが倒れているのを見つけ凛月くんの腕を解き、木の近くへ駆け寄った。
｢貴方！！大丈夫？？｣
体を仰向けにし生徒の顔を見れば真っ赤な瞳と目が合う。
｢……？！｣
｢れっ……｣
｢ちょっとA〜〜俺を置いていかな……うげっ！｣
｢れ、零くん……こんな所で寝ないでよ…誰か倒れてるんじゃないかと思って心配したわ｣
｢……お、おぉ……すまんのう、ちと日差しが強くて…それにしても何故凛月と一緒に？｣
｢凛月くんも日差しが強くて……｣
｢そうなの、だから兄者どっか行ってよ、俺Aに看病してもらうんだがら｣
凛月くんは、ぺ〜と舌を出し後ろから体を寄せてきた。今の会話からして2人はあまり仲良くないのだろうか…いや、凛月くんが一方的な感じもする。
｢凛月くん、近いわよ……｣
｢凛月、あんまりAさんに迷惑をかけてはいかんぞい｣
｢うるさいAは自分から俺の面倒見てくれるし、俺はそれに愛を持って答えてるんだがら｣
どういう理屈なんだ……
｢あと目上の人なんじゃから、せめてさん付けせんか｣
零くんも呼び捨てとかちゃん付けしてたよね？
｢あ〜、ほら、とりあえず二人ともここで休みましょ。どっちとも辛いんでしょう？｣
｢こいつとなんて嫌なんだけど｣
｢そんな事言わないの。面倒見てあげないわよ？私にだって仕事はあるんだから｣
｢ちぇっ……じゃあ兄者もっとあっち行って｣
｢ん〜我輩そんな元気ないんじゃが……｣
まあまあと凛月くんを宥め地面に座ればそれと同時に太ももの上に頭を乗っけられ手をぎゅっと掴まれる。
ああ、前もこんな事あったような……なかったような。
｢そいつよりも俺の相手してよ。さっきよりもだるくなった……誰かさんのせいで｣
｢ちょ、凛月くん……｣
｢こら凛月、お相手がいる女性に手を出しちゃいかんぞい｣
｢お相手……？Aって彼氏いないでしょ。この前事務員と話してる時半年前に別れた〜って話してたじゃん｣
｢？！｣
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作者名：X | 作成日時：2023年5月5日 21時
