九条の貴婦人 (ページ49)

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本村とAの顔は一緒でストレスで瞼がピクピクしていた

そこから佐瀬は口に笛を加えたまま的前に立ち滝川の指導を受ける。佐瀬が触りはダメだと流暢でもない英語でどーんたっちみー！と言った時のAの顔は笑いに堪えていた

滝川の指導を受けた佐瀬は矢を放った瞬間がいつもと違ったような顔をした。その様子を見た藤原は指導をお願いし、続々と学びたい者が増えたことでのりりん講座が終わり射込みから始めることとなった

藤原「どうでしょう？」

滝川「いやいや流石桐先の落、射型は完璧！ゆうことないよ」

藤原の射を見た滝川はそう言う

藤原「射型はですか……( ・ )それでは滝川さん、どうすれば弓道において上達が図れるのでしょうか？」

滝川「うーんそれは、一言でいうなら恋だ」

「「恋ぃ～？！！」」

滝川が恋愛したことある者を聞いている中、もう審査練習できないと感じたAは帰る準備をした

鳴宮「あ、恋ならAが」

山之内「確かに九条さん上手だし！恋すれば上手くなるのか！」

A「恋は落ちるものだよ山之内……ではみなさんお先に」

滝川「あぁ、また明日な」

滝川の恋講座を背に聞きながらその場を去るAにスマホから着信がきた

A「はい」

？『個人優勝おめでとうA』

A「知ってたんだ」

？『調べたら出てきたよ。昔と変わらず綺麗な射をするね』

A「私は先輩の射が好きだよ」

？『ははっそっか……学校は楽しい？』

A「楽しいですよ……けど先輩がいないから寂しいときもあるよ」

？『ならこっち来ればよかったのに……』

A「ふふっ拗ねないでよ」

？『拗ねてない』

A「……今度そっちの高校行ってもいい？」

？『いいけど俺の仲間に目移りしないでね』

A「すると思ってるの？」

？『思わないけど念のため』

さっき恋の話をしていたからかAはどこか胸がドキドキしていた

A「好きだよ」

？『俺は愛してるけど』

A「……面と向かっては滅多に言わないのに」

こんな時間がすごく好きだ……

fin