嫌だから ページ45
ナルトside
「うっ…ん…。」
「っ……てぇ…。」
俺が気がつくと、横ではサスケが倒れていて、見ればAの足と奥の方にあいつが倒れてる。
『二人共……危ないじゃない…。大丈夫……?』
「A!お前…」
Aの姿を見て、俺は目を疑った。
あちこちに千本が刺さって、血を吐くA。それでも、千本の何本かはその手に握られている。
「な…なんで…。」
「どうして俺まで庇った…!」
サスケも少し驚いた顔で、Aを見つめる。
『なんで……なんでかぁ……。』
するとAは、少しこっちに振り返って優しく微笑んだ。
『嫌……だから…。何も出来なくて……死なせるなんて……。』
『もう……さ……失いたくなかったんだ……。』
『それに……大切な仲間じゃない……。私の夢…は…大切な人を…守ることよ……?』
話している間にも、Aの口からは血が出てくる。
そしてAは、俺たちの方に倒れてきた。
「A!」
「このウスラトンカチめ…!」
『ははっ……はぁ……力…入んないや……。でも、守れて良かったなぁ……。また…失わなくて……良かったなぁ……。』
そう言って、力なく俺の頬に触れる。
その手の温もりは、もう冷たくなりかけていた。
『大…丈夫……。私は……死なない…から……。何本か止めれたし……それに…ここで死んだら……夢叶えられないしね……。』
『ナルト……サスケ……。行って…?大丈夫……だから……。あんたら…ここで負ける玉じゃ……ない…でしょ……?』
ふわりといつもの変わらない、それでもどこか苦しそうな笑顔を俺達に向ける。
俺とサスケは顔を見合わせ、頷き、Aを一旦その場に寝かした。
「A!大人しくしてるってばよ!」
「直ぐに終わらせてくる。死ぬんじゃねぇぞ。ウスラトンカチ。」
『全く……頼もしいね……うちの男共は……!』
そうAが言ったのを見届けて、俺達はあいつに向かっていった。
『でも……お願い…………死なないでね……。』
そう、小さな声が聞こえてきた。
大丈夫だってばよ。A。
俺は火影になる男!うずまきナルトだってばよ!
それに、サスケだって強えんだ。だから、大丈夫。
「ぜってぇ負けねぇ!!」
「うるせぇウスラトンカチ!」
二人でそんなことを言いながらも、Aをあんなにした怒りを込めて、あいつに攻撃をぶつける。
そして、だいぶ攻撃を続けていたら、あいつの面が割れて顔が顕になった。
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眠 - うおっめっちゃええやん・・・この作品一気に読み進めよー! (2021年10月6日 18時) (レス) @page2 id: cfd8dfa5f7 (このIDを非表示/違反報告)
藍夜(プロフ) - ミルク さん» まさか2年前の作品にコメントが来ると思わず、びっくりしてしまいました!昔書いたものなので今よりももっと拙い文章ではありますが、参考の域をこえなければ、参考にしてくださって構いません。私も嬉しい限りです! (2020年10月31日 16時) (レス) id: 1084e77889 (このIDを非表示/違反報告)
ミルク - 作品を読んで感動しました!作品を参考してよろしいですか?? (2020年10月31日 12時) (レス) id: 243dd4bfbb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:藍夜 | 作成日時:2018年5月26日 22時