術の習得 ページ30
それから私はひたすらに二つの術を覚えようとした。
でも、流石秘伝なだけあって覚えるのは難しい。
『樹林封印!!』
ダンッ!と床に手をつき、クナイに木が絡みつく。そして、地面へと引きずり込む。
だが、木が途中で消えクナイはまた地上に出てきてしまった。
『……またかぁ…。』
「集中がまだ足りないのかもね。もしかしたら、邪鬼眼覚えた要領でやったら成功するかも。
大丈夫、落ち着いてやろう。お前なら覚えられるし、焦らないでやろうな。」
兄さんは私の頭に手を置いてふわりと笑った。
大好きな兄さんといれるのも、もうあんまり長くはないのかもしれない。
それでも、私は頑張らなきゃ。兄さんと別れる前に、全て覚えるんだ。
『よし…樹林封印!』
また手をつき、さっきと同じようにクナイを引きずり込む。
行け、沈め。
地面についた手に力を込めて、思い浮かべるのは皆の顔。
この術は、きっとサスケを助ける術だ。大蛇丸を先に封印すれば、サスケは行かなくてすむ。
もう一度手と目に力を込めれば、完全にクナイは沈んだ。
『っはー……出来た…!』
「うし!おめでとう!じゃあ次は紫樹折々だね。少し休憩する?」
『んー……しない。このままの勢いでやる。』
「了解。」
自分の影分身を一人作り、三種類ある中で一つ一つやっていく。
檻が変な風になったり、折ろうと思った部分が折れなかったり、拘束しようとしたら加減を間違えて消したり。
全くもって上手くできなかった。
それでもしばらく粘りに粘って、ようやく習得できた頃にはチャクラがほぼ無くなっていた。
『疲れたー……。兄さん、兄さん考案の術ってどんなの?』
「お前…少しは休みなよ……。まあ、見るだけだったらいいか。じゃあ、座って休んだまま見ててね。説明するから。」
そう言って、兄さんは少し私から離れて説明を始めた。
「俺が教えるのは三つ。風龍花と火岸花と水龍迅。どれも秘術よりは簡単だよ。俺も母さんやAほどじゃないけど、一応風遁は使えたからね。風龍花はそのために作ったんだ。
風龍花は、風が龍の形になって相手を襲うんだけど、花のように広がって広範囲に攻撃できる。
火岸花は、炎が真っ直ぐ進んだ後、幾つにも別れて敵を複数人倒すことができる。
水龍迅は、龍の形をした水が凄い速さで相手を裂く術だよ。」
そう言って、兄さんは一からそれらの術を見せてくれた。
どれも凄い術で、それを考えた兄さんもやっぱり凄い。
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ヒメ(プロフ) - いえいえ。とても面白いですよ! (2019年5月18日 21時) (レス) id: 78831db6d6 (このIDを非表示/違反報告)
藍夜(プロフ) - ヒメさん» コメントありがとうございます!楽しい、大好きと言っていただけるだけで、それが励みになります!本当にありがとうございます!これからも頑張りますね! (2019年5月1日 22時) (レス) id: 4ffe17b14f (このIDを非表示/違反報告)
藍夜(プロフ) - 雪華さん» メモしたのですが、こちらからではコメントを消せないみたいなので、そちらの方で消してもらってもよろしいですか?お手数お掛けしてしまいすいません。 (2019年5月1日 22時) (レス) id: 4ffe17b14f (このIDを非表示/違反報告)
ヒメ - すごく楽しいです!作ってもない私がいうのもなんですが、きっと作るのに苦労をしていると思います。私はこの小説が大好きなのでこれからも頑張ってください!!応援してます! (2019年5月1日 20時) (レス) id: 78831db6d6 (このIDを非表示/違反報告)
雪華 - 藍夜さん» 出来ました!タイトルは木の葉隠れの氷華族の少女です。パスワードはkonohaです。メモしたらコメント消して下さいね。 (2019年4月30日 23時) (レス) id: 1286db9797 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:藍夜 | 作成日時:2018年12月11日 20時