飛雷神の術 ページ23
あれからまだ邪鬼眼を習得できず、とりあえず精神統一をしようと、休憩も兼ねて座禅を組む。
すると、後ろからいきなり声が聞こえてきた。
「やあ。こんにちは。」
その声に驚いて後ろを振り向けば、そこには四代目火影様の姿があった。
綺麗な金色の髪に、涼し気な青い瞳。
写真で見るよりも、ずっと美しく優しそうな人だ。
私は座禅を崩し、火影様に跪く。
『お初にお目にかかります、四代目様。私は鬼門一族の鬼門Aです。』
「ん。知ってるよ。普通にして、俺と少し話をしない?」
『火影様と…ですか?』
私が顔を上げれば、にこりと笑って私を立たせた。
そのまま私と向かい合いながら、火影様は話を切り出した。
「君はナルトのお友達?ナルトは元気かな?」
『はい。ナルトは元気ですよ。九尾の力も使えるようになってきてますし、強くなってます。』
「ん。良かった。」
そう言って笑った火影様は、優しい父親の顔をしていた。
そっか、ナルトは四代目様の息子だったんだもんね。確かに、こうして見ると似ているなぁ。
それから少し、里で起こったことやナルトが今までどんな体験、任務をしてきたかを伝える。
それを、火影様は一つ一つ静かに聞いていた。
「あの子に辛い思いをさせてしまっていることは、本当に申し訳ないよ。俺達が近くにいてやれたら良かったんだけど…。
でも、君がナルトを信じてくれて、友達として傍にいてくれるのはとても嬉しいよ。ありがとう。」
『いえ。一人の辛さは私も知ってますし、人から嫌われる辛さも、分かっているつもりですから。
それに、ナルトはとても良い奴で、何よりも真っ直ぐ生きていて、私の大切な友達で仲間です!』
そう言えば、火影様は安心したようにさっきよりも深い笑みを浮かべた。
「家の子と仲良くしてくれてるお礼と言ってはなんだけど、君にとっておきの術を教えてあげるよ。S級忍術だけど、君なら大丈夫だと思うんだ。」
『そんな、お礼だなんて!それに、私のことを買いかぶりすぎでは…?』
そう言って首を傾げれば、可笑しそうにクスリと笑い、首を横に降った。
「君は凄い忍術をいくつも使うと聞いてるからね。大丈夫だよ。
今から教えるのは飛雷神の術。これは俺と二代目様しか使えない術なんだ。
だからこれを、生きている君に託すよ。」
二代目様と四代目様の術……。
果たしてそれを、私がちゃんと会得することが出来るのか…。
でも、強くなるためにやるっきゃない!
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ヒメ(プロフ) - いえいえ。とても面白いですよ! (2019年5月18日 21時) (レス) id: 78831db6d6 (このIDを非表示/違反報告)
藍夜(プロフ) - ヒメさん» コメントありがとうございます!楽しい、大好きと言っていただけるだけで、それが励みになります!本当にありがとうございます!これからも頑張りますね! (2019年5月1日 22時) (レス) id: 4ffe17b14f (このIDを非表示/違反報告)
藍夜(プロフ) - 雪華さん» メモしたのですが、こちらからではコメントを消せないみたいなので、そちらの方で消してもらってもよろしいですか?お手数お掛けしてしまいすいません。 (2019年5月1日 22時) (レス) id: 4ffe17b14f (このIDを非表示/違反報告)
ヒメ - すごく楽しいです!作ってもない私がいうのもなんですが、きっと作るのに苦労をしていると思います。私はこの小説が大好きなのでこれからも頑張ってください!!応援してます! (2019年5月1日 20時) (レス) id: 78831db6d6 (このIDを非表示/違反報告)
雪華 - 藍夜さん» 出来ました!タイトルは木の葉隠れの氷華族の少女です。パスワードはkonohaです。メモしたらコメント消して下さいね。 (2019年4月30日 23時) (レス) id: 1286db9797 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:藍夜 | 作成日時:2018年12月11日 20時