コツ ページ13
『全っ然できない!!』
そう言って私は思いっきり後ろに倒れ込んだ。
チャクラを抑えようとしたら抑えすぎて消え、使おうとすれば思ったように使えない。
難しいとは思ってたけど、ここまでとは……。
「はは、これは気長にやるしかないよ。うーんでもそうだなぁ。ここで出来るようにならないと、俺は教えられなくなっちゃうんだよね。
あ、そうだ。銀にコツを聞いてみたら?
俺は銀の力を使う前に死んだから、正直父さんから使い方聞いてただけなんだよね。」
申し訳なさそうに笑う兄さんを見て、大丈夫だと笑い意識を私の中に向ける。
『ねぇ銀。私あの力について、後で説明するって言われてされてないんだけど。』
「ほとんどシュウがしただろ。……まあ、俺にはどんな力があるかは教えてやる。あとコツもな。」
そこに座れと言われたため、銀の目の前に腰を下ろす。
銀は人の姿に化けると私の前で胡座をかいた。
「俺の力は物の時間を戻したり、怪我を癒すことなんて容易い。そして、人を生き返らすことも、だ。
神と呼ばれるだけあって、俺は色々なことが出来る。お前を過去に送ることも、未来に送ることも出来るし、世界を終わらすことだって出来る。
だがそれを軟弱な人間共がやろうとすれば、その体は壊れ朽ち果てる。
そうならないためには、シュウの言っていたように、俺のチャクラを己のものにしなくてはならない。
まあ、今回お前は倒れるのが早すぎたがな。」
ふぅん……まあとりあえず、人間離れしたことが出来るってわけね。
ん…?ちょっと待て…?
『私が倒れるの知ってたの!?』
「当たり前だ。俺の力は普通じゃ扱えんからな。
それにしても、お前は無茶のしすぎだ!!あれは俺の力で死にそうになったんじゃなく、己のチャクラ不足と致命傷を負ったからだぞ!!
まだ俺のチャクラが残ってたおかげで、軽くは傷を癒せたものの…どうなっていたことか……。」
そう言って深くため息をつき、首を振ってから私をまた真っ直ぐ見つめた。
「さて、話を戻すが、俺のチャクラコントロールのコツは至って簡単だ。
精神を統一し、己の意識を自分の深いところまで持っていく。
あとは深く考えず、お前のチャクラを使うように俺のチャクラを自然に使えばいい。
それだけだ。」
『え、それだけ?』
でも、確かに私は難しく考えすぎていたのかもしれない。
そして、一刻も早く覚えなくてはという焦りがあった。
なんとなく、分かった気がする。
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ヒメ(プロフ) - いえいえ。とても面白いですよ! (2019年5月18日 21時) (レス) id: 78831db6d6 (このIDを非表示/違反報告)
藍夜(プロフ) - ヒメさん» コメントありがとうございます!楽しい、大好きと言っていただけるだけで、それが励みになります!本当にありがとうございます!これからも頑張りますね! (2019年5月1日 22時) (レス) id: 4ffe17b14f (このIDを非表示/違反報告)
藍夜(プロフ) - 雪華さん» メモしたのですが、こちらからではコメントを消せないみたいなので、そちらの方で消してもらってもよろしいですか?お手数お掛けしてしまいすいません。 (2019年5月1日 22時) (レス) id: 4ffe17b14f (このIDを非表示/違反報告)
ヒメ - すごく楽しいです!作ってもない私がいうのもなんですが、きっと作るのに苦労をしていると思います。私はこの小説が大好きなのでこれからも頑張ってください!!応援してます! (2019年5月1日 20時) (レス) id: 78831db6d6 (このIDを非表示/違反報告)
雪華 - 藍夜さん» 出来ました!タイトルは木の葉隠れの氷華族の少女です。パスワードはkonohaです。メモしたらコメント消して下さいね。 (2019年4月30日 23時) (レス) id: 1286db9797 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:藍夜 | 作成日時:2018年12月11日 20時