私が好かれない訳がない。【黒バス】

え、これってまさか。　08 ページ8

「え、私かな？」






純朴そうな、男ウケする笑顔で振り向く。
ハイハイ、知ってますよ。
何とも思ってないくらいね！

万人受けする顔だと自覚している。
でもさ、この方達は。
他の人とはズレまくった感性をお持ちなようですよ。






「そうそう、呼んだっス」


「ってか、名前で呼んでんだからわざわざ聞き返さなくてもわかるでしょーバカなの？」


「…ははは、Aって名前結構いるから、違うのかと思ったーははは」





えええええ
え、何、いきなり毒舌だねトトロ君。

つかおい黄瀬。
それなー、なんて頷くなよ少なくともお前の5倍は頭良いわ。



あーなんでこうなっちゃうかな。
早く立ち去りたい。
早退したい。






「ねね、名前なんてゆーの？」


「名前？えーっと、」






え、名字のこと言ってる？

主語と述語だけで会話成立すると思うなよモデル！
修飾語めっちゃ必要だからね！






「あーやっぱめんどいしいいや」






うわあああああああ
自分勝手だなおいー
どうしよう、ムカつくから一発殴りたいなぁ

いいよね？許されるよね？だってこいつこんなにうざいんだもん






「A、だよね？…Aっち…っつってもオレ、この人のこと尊敬とかしてないしなー。あだ名で呼ぶのも忍びないっつーか」


「んー、オレもAちんって呼ぶほど仲良くないんだけどなー」






そりゃね！今日初めて話したしね！
つか、あだ名付けてなんて誰も言ってないですよ。
なんで私が振られたみたいになってんの、ふざけんな。


ってか、忍びないとか使えるのね。
何故に。






「えー、でもさぁ、名字めんどくね？知らないし」


「そーだよねー。んー、何がいい？」






えぇぇー
知らないしって、自分がめんどいからいいって言ったんでしょーえー


そしてね。
最終的には全部私に丸投げっていうね。


なんかちょっと、早く決めろよみたいな目で見ないで。
お前らほんと何様なんだよ。






「…えーっと。何でもいいかなー？あはは」


「えー、なんでもいいとか…どーする？黄瀬ちん」


「どーしよっかぁ…ま、保留でいいんじゃね？赤司っちに聞けば解決するだろうし」






おいいいいい
お前ら本当に頼りっぱなしだな！
いいから。わざわざ赤司とかに聞かなくてもいいから。
っていうか、あだ名とかいらないから。
いらないから。

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