ちょこれーと まじっく【高尾和成】

-Chocolate　05- ページ6

「それより、」





いつの間にか変わっていた話題が、ある意味戻ろうとしていた。








「高尾っていんじゃん？」



「…あぁ、いるね」








まさかの、和成の話題。






「すっごい女癖悪いらしいよ」



「…へー、」



「彼女とっかえひっかえだって」



「部活あるのに、よくそんなことできるね」



「うーん、まぁ要領良いんでしょ」







ちょくちょく、そんな話は聞いていた。





でもまぁ、付き合ってた子達も、それを承知で付き合ってたらしいし。








“思春期”の一言で収まってしまう年頃だから。







「Aも、引っ掛からないようにねー」






冗談なんだろうけど。






もう、とっくに引っ掛かってるよ。



なんて、そんなこと言ったらどうなるんだろう。







「ないない、……そっちこそ。」



「私は、ないから。彼氏いるしー」



「リア充ですね。」








いいなーなんて項垂れていたら、「日直ーこれ持ってってくれ」なんて、いきなり登場してきた担任が言った。









「日直って、Aじゃん」









黒板を見れば、しっかりと私の名前が書いてあった。

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