【Ｕ−１７日本代表】 白キ帝王と白ノ女帝。【新テニプリ】

四話 ページ6

貴女side





佐野「次はシングルだよね・・・？頑張ってね！」



あ、はい。



貴女「そうですね」




佐野「私・・・応援してるからっ！」


？
あ、他の人の応援に行くんですね。行ってらっしゃい。







・・・ダブルスの佐野さんが話しかけて来た。

佐野さんとはダブルスの人として、仲良く出来ている気がします。



よく話しかけてくれるし、学校でも良く目が合う。




さっきみたいに試合が終わると笑って声を掛けてくれるんです。






他の人は何故か私を試合が終わると睨んで来たりするのですが、佐野さんは違いました。


・・・初めて出来た、『友達』だと思っていた。



佐野さんはそれだけ言うとふふふと不気味な声を出して何処かへ行ってしまいました。





・・・さあ。次も私の試合です。





私は私の『テニス』をするだけです。




譬え、私だけに映されていた都合の良い錯覚だったとしても。

独りでも。





・・・兄さんとの約束は、何としても守り抜かなくては。





使い古して来たラケットとシューズを持って、このコートへと。



私は再び・・・君臨しようかと思います。





すぅ、と息を吸って・・・


はく、と同時に目を開ける。









・・・その瞳はとても紅い。

五話→←三話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す