【Ｕ−１７日本代表】 白キ帝王と白ノ女帝。【新テニプリ】

十四話 ページ19

・・・・・・・。




また、この夢を見る。







自分の記憶の中の、一番傷を抉り取って来るこの夢を。






辺り一面の暗闇の中で、そのシーンだけがずっと再生する。




目を瞑ったって。





―――――キキィーー！！・・・・・ドンッ！！ゴシャッ！！





耳を塞いだって。





―――Aっ・・・！お前は俺が守るからっ・・・！





何をどう遮断しようとしても





脳裏にこびりついて離れないから。






ほら。今もずっとループしてる。







あの時私が道路に出ていなかったら――――。

そうだ。私が殺したも同然なんだ―――。





どうしよう。


ずっとあの悪夢は私を追いかけてくる。








・・・あの時、テニスは楽しいんだよ、って言ってた私は



そのテニスに今、後悔してる。






それだけじゃない。





この記憶と何時もセットで来るのは



『貴女みたいな人がっ・・・どうして先輩の隣に居るんですか・・・っ』
『アンタにこんな綺麗な物は似合わないって！』
『ひッ・・・ご、ごめんなさ・・・ゆっ、許して！ゆるしてぇええぇぇえええッ！！！』
『何でアンタ、生きてんの？』
『髪の毛白くしたらモテるとでも思ってんの？うっわホントきんも・・・』





いっつもこれだ。




目立たなければ良かったの？


白い髪じゃなきゃ良かったの？


テニス上手かったら駄目だったの？






ずっと追いかけて来るんだ。




何故放っておいてはくれないの？








誰か・・・・・助けて・・・・・。









・・・まだ目は覚めない。

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