【東京喰種】宇井郡との日常。[２]

56話 ページ16

宇井side
　





あのあと私たちは会計を済ませ、
街をふらふら歩いている。





「あぁ、自分がおかしい…」




と言うか、さっきからAがおかしい。




おかしいとか有り得ないだとか、
自分を否定する言葉ばかり言っている


…悩みでもあるのかな？




「A、何かあった？」

「いや……なんでもないぜ……」






なんか落胆してる割には顔が若干赤いし…




まさか、熱？




「A、体調が悪いなら無理しなくても」

「あー、別に体調は悪くないよ！
というか、元気だよ！平気さ！」




……なんかおかしい…






実はと言うと、最近私もおかしいと思う。





だって、何しててもAばかり考えてしまうから



Aと居ると…楽しいし、
Aを見ると、自然と笑っちゃうし




顔だってたまに赤くなる。







……これって、まさか…





私は、私は…Aの事が






好きなのか？






いや、でも最初はAの事を敵視してて、
ライバルだと思ってたのに、





最近は、気に食わない…とか、そんな事思わなくなってきた。



寧ろ可愛い…とか、ずっと一緒にいたい…とか


そんな事まで無意識に考えてしまう様になってしまった。





それは何故だろうか、







そんなの簡単か







私は、Aに恋をしているからだ

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