塩と砂糖が九粒 ページ9
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青い空に浮かぶ白い雲
太陽の光を受けながら冬の準備を進める人や植物
………その中で目立っている人だかり
「あれ、何かな?お姉ちゃん」
「……さあ?あ、あの人に聞いてみようよ!」
そうお姉ちゃんが指差したのはちょっと疲れぎみの若い男性
迷惑じゃない?他の人がいいよ
と言おうとした時にはもう遅い。お姉ちゃんはその人の前に行って話を聞いていた
慌ててお姉ちゃんとお兄さんの元へ走ると、お兄さんが笑いながら待ってくれた
………まあ、その笑いの中には自嘲と諦めも入っていたけど
お兄さんは私が聞く余裕が出来たとき、ゆっくりと分かりやすく教えてくれた
その内容は、有名人が来ているのでたくさんの人(主に女性)が集まっているとのこと
お兄さんの彼女も、今その中に居るらしくドンマイとしか言えない
「名前は何と言うか分かりますか?」
「名前?……なんだったかな」
お姉ちゃんの問いに真剣に考えるお兄さん
気を抜いていた私はその名前を聞いたとき思わず声をあげてしまい、お兄さんをガン見してしまった
「ほ、本当ですか……!?」
「うん、彼女が好きなアイドルだからね
確かに名前は 月永レオ だよ」
「………………」
「どうしたの!?」なんて戸惑いながら聞くお姉ちゃんの言葉に答えず、くるりと回転してダッシュで人だかりに向かう
ああでもお姉ちゃんを巻き込むのは、と思い直しメールを送る
さきかえって
わたしもあのひとつれてかえる
そんな簡単な文でも理解してくれたのかは知らないけどお姉ちゃんのことを信じることにしよう
人を押しながら中心にいるだろう彼の近くに進んでいくと
「お、A!うっちゅ〜☆」
「レオ先輩、手を掴んでください!」
ぐちゃぐちゃの姿で、私に笑いかけるレオ先輩が見えた
言われた通り手を掴んでくれたので全力で。それでいて傷つけないように引っ張る
すると他の人も引っ張るので、仕方なく息を吸って大声を出す
「あ!!!そういえばあっちにたくさんのアイドルがいたな!!!!!
一人にだけ構ってるのもなー!?私そっち行こっかなー!!!!!」
すると、やはりミーハーだったのだろう
九割以上の人があっちに向かっていく
私は万が一に備えて初見では迷いやすい道を走りながら寮に向かう
「ははは!楽しいな、A!!」
なんて言ってるレオ先輩をどう説明するか、なんて一つしかない
「皆に、いわ、ないと……」
途切れ途切れの声は、今は憎く思えるほど青い空に吸い込まれていった
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コリン - 雪羅さん» 伝わりにくいかな、変じゃないかな、等と思いながらお話を投稿する時もあるので、そう言っていただけるととても自信がつきますし何より嬉しいです! あんスタもA3!も全員が魅力的なキャラクターなので、すぐに覚えられますよ!!更新頑張ります! (2019年4月4日 18時) (レス) id: 583ccbd828 (このIDを非表示/違反報告)
雪羅(プロフ) - 文章が私好みでした!この作品を機に、A3!のキャラを覚えたいとおもいます。これからも更新頑張ってください! (2019年4月2日 18時) (レス) id: 227c03626a (このIDを非表示/違反報告)
コリン - 天狐さん» 返信遅れてすみません…!あんスタもA3!もどちらも良作品ですよね!多分評価等が伸びるのはそのおかげです(真顔) それと好きと言って頂けるととても嬉しいです…!亀更新ですが頑張っていきたいと思います! (2019年3月25日 22時) (レス) id: 583ccbd828 (このIDを非表示/違反報告)
天狐 - A3!とあんスタ両方好きなのでとても嬉しいです!頑張ってください! (2019年3月15日 22時) (レス) id: 009ff96781 (このIDを非表示/違反報告)
コリン - どぽぽ2さん» ありがとうございます!私もよく両方の作品を見るのですが、『 仲間 』を主体としたお話を書きたくなってこの作品が出来ました。亀更新ですが、これからも頑張ります! (2019年3月8日 21時) (レス) id: 6658fbc910 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:コリン | 作成日時:2019年3月4日 0時