姫巫女【薄桜鬼】

真実 ページ21

夢主side

本当はこのことも隠すつもりだった、でも言うべきだろう
兄様にも言ってないことを言おうと、私は口を開こうとした
しかし、口が乾いて動かない…どころか息がただ漏れるだけの音しか響かなかった
やっばり怖い、けど、それを悟ったクシナダ様が私の手をそっと握ってくれた

クシナダ「……大丈夫、彼等を信じなさい……親として、貴方を愛する1柱の神として断言しましょう……彼等は貴方を裏切らない」

はっと見上げるとお告げを下さる時のあの、慈愛に溢れた笑みを浮かべていた
「ここにいないスクナヒコナもきっと、そう思っとる」と告げられ安心する
私はもう一度息を吸い……そして、口を開いた

『……この痣、兄様にも皆様にも教えていませんよね…
先程も申した通り、このことに関係してて……』

私は周りを見て、一息つき…続けた

『アマテラス様のお言葉により家は事情無しの罪深き者とされたのですが私が全て罪を引き受けました
実際、兄様は何もしていないので間違ってはいませんし……
罪深き者には罰が与えられます、乗り切れば大丈夫、そう思っていましたが…執行人が拙かったですね……』

そう告げた刹那、一陣の風が私と兄様間で起こり、執行人が現れる

「……さぁ、仕置の時間だ…反逆者め」

今日は、此奴等にも見せてやろうと笑う方に項垂れ、立ち上がった
仕方ない、これが日常だし真実だから
クシナダ様に脳内を通し手を出さないように頼む
そして……私は＿＿

『はい……建御名方神様……』

続く痛みに対して、準備を始めた

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