【鬼灯の冷徹】恋する相手は腐女子の第2補佐官!? (ページ32)

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出発ページ32

そして出発当日

鬼灯「では閻魔大王、あとはよろしくお願いします」

閻魔様に深々と一礼する鬼灯様

閻魔「うんうん！行ってらっしゃい！わしも行きたかったなぁ、京都奈良かぁ」
鬼灯「閻魔大王は仕事でもしといてください」
閻魔「相変わらず手厳しいね鬼灯くんは…とりあえずAちゃんも楽しんでおいで！」

ニコッと閻魔様に言われてはい！と元気よく返事をする

A「お土産買ってきます！閻魔様の分も楽しんできますのでお仕事頑張ってください！」

閻魔「Aちゃんも鬼灯くんみたいな事言っちゃってぇ。頑張るよ、ほらそろそろ出ないとじゃない？」
A「そうですね！では閻魔様！行ってまいります！鬼灯様！行きますよ！」

鬼灯様の手を強引に引っ張り張り切って部屋を出た

閻魔庁を出てから
鬼灯様が、現世に降りたあと交通機関を使ってゆったりと行きましょうと提案し、そうすることにした

ただ私は現世に行くのが初めてだったためにあたふたとして泣きそうになった
鬼灯「大丈夫ですよ、私がいますから」

そう言って大きめの帽子を私に被せた
A「鬼灯様…これはなんですか…？」

鬼灯「ツノと耳を隠すためのものです。現世に行きますから当然鬼とバレてはいけません。」

よく見れば鬼灯様も私と同じような帽子を被っていた
なるほど、これで隠すんだ

鬼灯「Aさん、ここを通ると現世になります。はぐれないでくださいね」

A「は、はいぃ！」

鬼灯様の腕にしがみつき力なく返事をした

現世は意外と怖くなかった
人間というのもツノや何やらがないだけで鬼族の私たちとは何ら変わりはないように見えた

ただちらほらとこの世の者ではないのも見かけるため鬼灯様はお迎え課を呼んでいた

鬼灯「あの駅から乗りましょう」
そして鬼灯様が指さす駅へと足を進めた

珍しい建物にキョロキョロしているとふと見覚えのある2人組の後ろ姿が人影に消えた

立ち止まりボーとしている私を不思議に思った鬼灯様が声をかけてきた

鬼灯「どうかしましたか？」

A「い、いえ！気のせいだと思います…大丈夫です！」

鬼灯「そうですか、では行きますよ」
A「はい！」

そして私達は足を進めた

気の所為ではあったのかもしれない
ただチラッと見えたのがチャイナ服だったためあの人に見えてしまったのだろう

A「(気のせいかな！)」