いちばん星☆【1】〜the first star of evening〜 (Ki)

43 宏光side ページ43

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Aちゃんにカレーをつけたナンを
“あ〜んっ”てしてみたら
…ほんとに口開けてくれたAちゃん


……ちょっと焦るオレ。笑



オレがちぎったナンは
Aちゃんの口にはちょっと大きかったみたいで
口の右側にカレーがついちゃった…！

やべーやべーっ
拭くやつどこだ？って探そうとしたら


『あっ』って気付いたAちゃんが
左手の人差し指ではみ出たカレーを拭って
そのまま口へ……



…/// !!



その一連の流れに…
指を舐めてるAちゃんに……

時が止まったみたいに
Aちゃんを見つめてた次の瞬間



『……!!!!!』

手で口を抑えたままバタバタし出したAちゃん



えっ！？なになに？



口を塞いだまま顔をブルブル振って
オレを見つめるAちゃんの目が苦しそうに滲むと
テーブルの端に置いてあった水の入ったグラスを指差した


「え？ちょ！なに！？水？？」


“うんうん” と頷くAちゃん


身を乗り出して水の入ったグラスを掴むと
すぐAちゃんがオレからそれを奪い取って
ゴクゴクゴク──って飲み干した…




…え？
もしかして…



『みっくん！！！辛いよぉ！！！泣』


「えー！！マジで？
…これレベル5なの？」


『そうじゃん！！
めちゃめちゃ辛いもん！！
レベル1のわけないよ！！』


いつもののほほんとしてるAちゃんのあまりの慌てようにみんなも気付いて
どうした？どうした？って集まってきた



「いや…カレーが辛すぎたみたいで…」


「はっ？なんだよそれ〜」
って笑う藤ヶ谷


「え！？Aまさか5の方食べちゃったの？」
ってまっきーがAちゃんに近付いてきた



『…うん。だってみっくんが…』


「いや…だって甘いから 1の方だと思ったんだもん」



『みっくんの味覚おかしい！！』

カレーの辛さでアツいアツい！って手をパタパタしてるAちゃん




レベル5でこれって
1はどんだけ甘いのよ？って思ったけど
Aちゃんのこと泣かせちゃったから
もうオレはひたすらAちゃんに謝った




Aちゃんは辛いものが苦手！！


あと梅干も！！！


……絶対覚えとこ。笑




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