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第15話 ページ18

『Trickstar』に解散が言い渡された。




と、渉から話を聞いた。
さすが皇帝。容赦がない。・・・と、言いたいところだが。




『へぇ・・・今後を相談って言っていたのかい?』




渉「ええ。英智は面白いですねぇ。」




成程。
僕は渉の頭を撫でる。
教えてくれてありがとう。 まぁ、零も知っては居るだろうけどこれ以上の協力は危険だしなぁ。

あ、渉擦り寄ってきた。可愛い。わしゃわしゃっとしていると、渉は若干恥ずかしそうにしている。




『可愛いねぇ、流石僕の弟だ。ああ、まぁ僕は可愛くはないと思うけど。』





微笑む。
渉は、最近Aとあまり話せてなくて寂しいです・・・。と小さく呟いた。
今日は甘えたい気分なのかな。
普段はこういうこと言わないのに。ここは演劇部の部室だし、他の子達が居ないし。





『・・・・・・』





抱き寄せる。
肩に顔が乗せられた。片手で頭を撫でる。

渉は、いつも仮面を被ってるもんなぁ。僕みたいに、素に戻って話せる人が居ないからね。
・・・僕にも、あまり素は見せてくれないし。
まぁ、僕は普段の渉も良いと思う。渉は・・・黙るってことでしか、コントロールできないみたいだし。


哀しいことをしてしまった・・・本当に。昔から、庇うことしかできなかった。守れなかった。




『渉・・・』




腕の力を少し強くする。
そこから数分。お互いに無言。
・・・僕を探していた、零と夏目に見つかるまで。しばらく、抱き合っていた。





『(少しでも、渉の辛いことを消してあげられたら)』





僕に、存在意義があるんだけどなぁ。

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作者名:音琥@逆先夏目 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/jjijwihief/  
作成日時:2019年11月4日 17時

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