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いつもの階段、いつもの万事屋。


なのに、私の心はいつも通りじゃない。


なんて言うか、胸が熱いっていうか、銀さんのことを見ると、なんだろう、心臓がおかしくなる感じ。


一歩一歩階段を登りながら考える、この気持ちについて。


でも、わからない。


今までこんな気持ちになったことなんて、ないから。


暫くすると、前からガラッと言う音がする。


銀さんが玄関の扉をくぐり、私もそれに続く。


「Aー!!!…と、銀ちゃん?…ん?!なんで2人共手なんて繋いでるアルか?!」


はっと息を飲んで手を離す。


そうだ、そういえば、手、繋いでたんだった。


考え事に夢中になりすぎて、そんなことも忘れてしまっていた。


「ガキには関係ねェの。…ほら、おめェも突っ立ってねェで、早く上がって飯、作れよ」


「あ、は、はい…っ!」


今まで手を繋いでいた という事実が恥ずかしすぎて、ぼーっとしてしまった。


とりあえず、急いでご飯、作らなきゃね


私は靴を脱ぎ、せかせかと台所へ向かう。


と、そこに居たのは新八くん。


「あ、ただいま、新八くん。」


「Aさん、おかえりなさい。買い出し、ありがとうございます。」


私はいえいえと言いながら買ってきたものを冷蔵庫に入れる。


「今日は何を作るんですか?」


そう、新八くんから言われ、何も考えてなかったことに気づく。


今日、ひき肉買ってたよな…よし、ハンバーグにでもして、あとはご飯とかあればいいか。


その事を新八くんに伝え、料理に取り掛かる。


ハンバーグを丸めている際に、頭の中に銀さんの顔が思い浮かぶ。


ドキドキと心臓の音がうるさい。


顔もさっきよりも熱くなってきている。


なんで、こんな気持ちになるの?


…ちょっとアレだが、後で神楽ちゃんにでも聞いてみよう。


丸め終わったハンバーグは、フライパンの上で、ジューっと音を立てながら、踊るように焼かれていた。









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あい(プロフ) - 夢主を探している、ぎんさんのside見てみたいです!更新楽しみにしてます (2019年7月24日 23時) (レス) id: 6a8167697e (このIDを非表示/違反報告)
美闇 - 面白いです!頑張ってください!! (2019年7月23日 11時) (レス) id: 9b2e6e7bfa (このIDを非表示/違反報告)
月歌(プロフ) - これからの展開が楽しみです……!!! (2019年7月20日 23時) (レス) id: 8fe6acde2e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:恋歌 | 作成日時:2019年7月19日 18時

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