【妖怪ウォッチdaze2】架け橋と覚悟【第４章】

144本目 ページ42

ぬ「________蛇が取り憑くのは、その宿主の想い、もしくは願いと、蛇自身の能力が一致する者、ではないのか？」

キョトンとするぼくらに溜め息を吐き、もう一度説明する。

ぬ「例えば、"目を見据える"はアリスとやらに憑いているのだろう。と言う事は、アリスは何らかの理由で、相手の想いを知りたいと願い、その願いと"見据える"の能力が一致したからアリスに"目を見据える"能力が宿った。つまり、能力の性質と宿主の願いが一致する事で、いずれかの蛇が宿ると言う事ではないのか？」

U「なるほどダニ......」

つまり、"目は語る"の宿主は、人の目を惹き付けたい、もしくは誰かと話をしたいと想っている人に憑いている。そして"目を配る"は、相手に自分の想いを伝えたいと願う人に憑いている、と言う事か。
でも赤の他人にそれを聞くのはちょっとな.......

フ「やはり、地道に探すしかないか......」

手がかりがあるとは言え、取り憑いてる人が解らない以上は、自分の目で探すしかないようだ。

ヒヨ「色々ありがとう。これならなんとか探せそう」

エン「そうか。これくらいしか力になれなくてごめんな。なんかあったら俺らも協力するぜ。てか、させろ」

ニシシと笑い、エンマ大王は懐から何かを取り出し、ピンッと指で弾いて渡した。それはイナホちゃんの手の中に収まる。

イ「.......？あ！妖怪メダル！貰って良いんですか！？」

エン「おう。色々貸しも作っちまったしな。思う存分俺の力を使ってくれ」

イ「わぁああ！ありがとうございます！！」

机に頭をぶつけそうな程の勢いで、イナホちゃんは深々と頭を下げた。まさか、妖魔界の支配者が友だちになるとは......



__________その後、ぼく達はエンマ大王の御殿を出て、二人に見送られながらナイトの中に乗り込んだ。

フ「......？ユウカ？乗らないのか？」

ユウカちゃんはナイトに乗らず、何か考え込む様に佇んでいた。そして決心したようにぐっと顔を上げ、静かに言った。

ユ「私、紅蓮に乗って帰るよ。ちょっと遅くなると思うから.......」

そう言うと、ユウカちゃんは足早に紅蓮の元へと歩いていった。





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