【妖怪ウォッチdaze2】架け橋と覚悟【第４章】

145本目 ページ43

貴女side

「......私は、U.S.A.に生まれた人間でした」

_________父と母は優しくて、私は毎日幸せに過ごしていました。ですがある日私は、両親と自分が、他の人達から避けられている事に気が付きました。それは私のご先祖様が、４番目アリスの、双子の片割れだったからです。ジョーカーはそこに付け込み、私を拐おうとしました。

三日月が紅く燃え上がる夜、両親は家に火を放ちました。私は両親と共に、炎焼かれて死にました__________

「その時に私はあの世界に入り込んで、そこで『目を見据える』を手に入れました。その中で何があったのかは覚えてませんが、気が付いたらここに、日本に居ました」

元祖軍本陣の多目的ホールで、私は何故かアクターと一緒にアリスの過去を聞かされていた。妖魔界蛇決戦が終焉した直後にアリスは日本に来たと言う事になる。そしてスペード団を結成して今に至ると。

「スペード団を結成する時に、バスターズの事を色々と教えてくれたのが、ハルタでした」

貴「ハルタ？」

「はい。ハルタは、半分だけ妖怪の血が混ざった半妖でした........でも妖術のスキルは一流だった。それでその子はレンジャー役を任されたんです」

スペード団結成から、"不死鳥"の通り名を貰うでの経緯を彼女は楽しそうに話してくれた。でも、バスターズ結成から１年後、彼女達を悲劇が襲った。
マイティードッグ討伐作戦、スペード団に敗北と言う文字が刻まれた。その際アリスを庇ってハルタは........

「全部私のせいなんです。私がリーダーなばっかりに皆を、ハルタを.....護れなかった.......っ！」

そう嘆きボロボロと涙を溢した。

「日本に来て、友だちも居ない私を、ハルタは助けてくれた......皆私を気味悪がってたのに、ハルタは私に手を伸ばしてくれたのに......私はハルタを助けられなかった.......」

何とも言い難い感情が胸の底から込み上げてきた。
この子は、私と似てるな......

私、いや。宮音マユが小学生だった時にいじめに遭って、そしてあの日、脚の自由を奪われた。他人へと信頼感も生きるイミも無くして、私は全部を恨んだ。
父、クラスメイト、自分の出生全部。
でも、そんな私を彼女は救ってくれた。

救世主はアリスの話を聞き、溜め息を吐いた。

ア「そんだけ責任感があるなら充分だ。仲間を呼び戻せ」

「ですが......」

ア「________お前はただの家畜か？」

「_________！.......いいえ、私達は狩人です」




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