兄さん攻略法２

攻略法52↓ ページ10

樹side


「はぁぁぁぁぁ」


1週間が経ってもレオさんはきてくれない。



も、もしかして私の言った言葉がダメだったかな？


逆に塞ぎ込んでしまう原因になってしまったとか…………



そんなことになったら私………



「はぁぁぁぁぁ」


「おいおい、大丈夫か？樹。」

隣で真緒くんが声をかけてくれる。


「うん。多分大丈夫。」


「多分なのかよ。」

そういって苦笑いをする真緒くんは何やら書類整理をしていた。

「真緒くんは何してるの？」

「生徒会の仕事だ。」


仕事…………………そうだ！！


悩んでもしょうがないし！どうせなら何かをして気を紛らわせよう！！


そうだよ！仕事をしよう！


「真緒くん！私に手伝えることある？」


「え？手伝ってくれるのか？」


「うんうん！勿論だよ！！」


「じゃあ手始めにこれお願いできるか？」


真緒くんは私に書類の束を渡してくれた。




これ、結構あるぞ。これを一人で真緒くんがやるとか………この人休ませたほうがいいんじゃない？



改めて真緒くんの器用さを知り、私も書類整理をしていく。






＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊



よーし終わった！！


「これって佐賀美先生の所に出せばいいんだよね。」


「嗚呼。」


手の動きを止めず真緒くんは答える。


「りょーかいです。」


よいしょといいながら書類を抱えると


「ん？ちょ！待て待て！」



真緒くんからストップがかかった。


「持ってく気か？」


「うん。」


もちろんですよ。私が貰った仕事ですから最後までやり通しますが……


「いいのか？」


「もっちろん。真緒くんはそのままやってて。」


「本当に助かる。ありがとな。」


「別に大丈夫だよ。」





私は再び書類を抱え、職員室へと向かった。

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