お兄ちゃんと私 (ページ36)

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兄との葛藤ーあなた×和也ページ36

案の定、連絡を入れるとすぐに返信が返ってくる
みんなAのこと心配してくれてる
とりあえず簡単に説明して大丈夫だとメールして病室に戻った

病室に戻るとAはすでに起きてて
まみちゃんが持ってきてくれた荷物を整理してる

和也『起きた？』

『うん。ねぇ、これおにぃが？』

和也『ううん、まみちゃんが』

『そっか』

和也『体調は平気？』

『うん、大丈夫』

和也『先生が落ち着いたら一回カウンセリングしたいって』

『もう先生から聞いてる。入院の話も』

和也『そっか、なんか欲しいものとかある？』

『ううん、要らない。もう帰っていいよ』

和也『いいよ、まだいる。明日も午後からだし』

『いい、帰って』

和也『．．．』
いつものAじゃない
あきらかに不機嫌

『もういいから帰ってって言ってるでしょ！？早く出てってよ！』

和也『えっ、ちょっと！A！』
ありえないくらいの力で押された俺は
いとも簡単に病室の外へと追いやられる

『おにぃの顔なんてみたくない！大嫌い！』

あれ．．．私なんで．．．
おにぃ追い返してるんだろう
違う、帰って欲しいわけじゃないのに
一緒に居て欲しいのに
頭撫でて寝るまでおにぃに傍に居て欲しいのに
なんで．．．心と身体が真逆のことしてる
私どうしちゃったの？
おにぃのこと大好きなのに．．．口ではあんな酷いこと．．．

和也side

Aは完全に自分がしてることを理解してない
頭で理解してはいるんだろうけど心がついてってないんだと思う
だって俺を追い出す時だって必死で俺の服の裾を掴んでた
傍に居て欲しい証拠
本当は一緒に居て欲しいけど心がまだ理解できてなくて．．．

俺だけじゃ回復に向かわせるのは難しいかな．．．
とにかくカウンセリング次第だな