＜完＞僕は使用人に恋をした【月山習】

４７食目 ページ48

あ「……；；；」



空港…



どこ？←




走ってきたのはいいけど…分かんない





あ「ケータイ……置いてきちゃった」





あーもー!!





ﾋｭｩｩｩｩｩｩ





「ママーひこうきだ」

「あら、ほんとね」





空を見れば





飛行機が飛んでいた







あの方向からして……





きっと、あっちだ



あ「行くぞ…頑張れ私!!」



『真実はひとつ、やることはふたつ』





＊＊＊叶side＊＊＊

ﾌﾟﾙﾙﾙ…


叶「電話……出ないな…」



こうなったら…!!





＊＊＊月山side＊＊＊

ジュリア「習くん、時間だよ」


月「……あぁ」



本当に、僕は行くのか




A……





気持ちを伝えることさえ、叶わなかった




ジュリア「早く行こっ!!」



ﾌﾟﾙﾙﾙ…ﾌﾟﾙﾙﾙ…



月「？」



『叶』



叶？まさか、忘れ物か？




月「すまない、出てもいいか？」


ジュリア「いいよ」



ピッ



月「もしもし…」


『習さま!!良かった…繋がって…』


焦ったような、しかし、安心した声が聞こえた




月「どうしたんだい？」


『あぁそうだ…習さま!!



ご報告差し上げます!!』


月「……報告？」



『今、Aは空港へ向かっています!!…たぶん』




たぶんって…





『走って、走って…転んでも起き上がって…




貴方に会うために、頑張ってるんです!!』



頭に浮かんだのは




息を切らしながらも、走るA





『貴方は…逃げますか？向き合いますか？』



月「……!!」



『……ご無礼とは承知の上です、しかしこれだけは言わせてください






アイツを捨てるんなら、俺が貰います!!』


月「……ふっ




はははははははは!!」





なんだ…なんだ…そんなことか…





叶も、彼女を狙っているのか、面白い






月「僕が捨てる？そんなわけなかろう…




叶、感謝する」




『いえ、こちらこそ』






そこで電話は切れた




ジュリア「……習くん？」



月「悪いがジュリア…




君とはいられない」



ジュリア「なっ…約束したじゃない!!




あの子の情報と!!生き残りの居場所を教えるかわりに…





婚約するって…なのに…」



月「ジュリア、僕には他に想いビトがいる



君を本当に幸せにはできない…」



ジュリア「……あらそう





もういいよ、なら行って」



月「ジュリア、君の幸せを祈っている


良き友人として」





そして、Aの所へと走った






ジュリア「……しょうがないなあ」

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