駆けつけたジャッカル先輩 ページ8
私が何となく向かった先はテニスコート。
誰かがラリーする姿をボーッと見つめようか。とも思った。
が、よく居るんだ。運動するのにドリンクとタオルを忘れる、体力馬鹿な男の子達が。
ドリンクとタオルを持ち、テニスコートに行くと……
大正解。
案の定何も持たず夢中にラリーをする人達が見える。
ドリンクとタオルをト〇ロの傘に使われるレベルの葉の上に置き、砂で汚れるのを防いだ。
そこからボーッと無限に続くラリーを見ていると、ネットに当たりボールがコート内に落ちてしまった。
赤也「あーーーーくっそぉお今のタイミングずるいっすよ丸井先輩」
丸井「俺の鉄柱当て、天才的だろい?☆」
語尾に本当に星が出る人初めて見たな…
でも、あれは本当に凄いな、わざと鉄柱に当ててラリーのリズム崩すのか…人間技じゃないな…
丸井「Aが負けてダッセーって言ってるぞー赤也」
赤也「なーに言ってんすか丸井先輩、そもそもAがここに……って!?!!!いつから居たんだよ!?!」
「切原君がミスってあーーーってなる前辺りかな」
赤也「1番見られたくない所見てんじゃん!!」
「あれは丸井先輩が人間離れしすぎ。はい、タオルとドリンク。丸井先輩もどうぞ」
丸井「おぉうサンキュ!」
汗を拭いて、ドリンクをそれはまぁ良い飲みっぷりで飲む2人をみて、少し顔が綻ぶ
赤也「いやーまじでありがた…A?お前その足」
「あー、さっき転けちゃって、え、こんな血でてたn」
その瞬間私の両足は無重力になる。
目線がいつもより高い。
赤也「丸井先輩!!真田副部長に適当に言い訳しといて下さい!!!」
丸井「あー?任せろ。ちょー上手い言い訳を言っといてやるぜ?ジャッカルが」
ジャッカル「いや急に俺かよ!?!!なんか聞こえたから駆けつけちまったじゃねえか」
「き、切原く…自分で歩ける」
赤也「これ以上歩いたら血ボタボタするからちょっと我慢しろって!!!拒否権はねーからな!!!」
「え、えぇェ」
拒否する暇もなく、切原君は私を抱え(しかもお姫様抱っこ)ながら、全速力でロッジまで駆けたのだった________
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作者名:あぽろろろろろ | 作成日時:2021年11月6日 19時