みんなで温泉 2 ページ2
「待たせてすみません」
氷帝の皆さんに3人で頭を下げると、俺達も今出たから大丈夫だよ〜とフォローしてくれた。
あぁ全身全霊の感謝を送りたい。
忍足「嬢ちゃん良い匂いするな」
忍足さんは私の髪の毛をすくい、鼻元で匂いを嗅ぎ始める。
全身全霊の感謝を忍足さんのみ撤回したいと強く思う。
「忍足さん変態ですか。有無は言わせませんそれは変態です。」
忍足「嬢ちゃん強気やなぁ〜そんなとこも可愛いで」
「その手には乗りませ…」
跡部「おい忍足。」
跡部さんが忍足さんの腕を掴む。
忍足さんがおー怖い怖いと私の髪を離した。
あそこまで圧を出した跡部さんの顔と声色は見たことも聞いたこともない為、少し驚く。
跡部さんは人との距離感ちゃんと考えてるんだな。
なんて関心していると跡部さんに腕を掴まれ皆の少し後ろを歩かされる
跡部「お前はもう少し危機感を持て」
先程とは打って変わった柔らかい表情に戸惑ってしまい、顔を縦にブンブン振り回すことしか出来ない私を見て、跡部さんは笑っていた。
1人困惑して焦っている中で、余裕を持っている相手を見るのは、不服だ。
なんて考えて居ると前から次の温泉班、立海の人達が歩いてきた。
丸井「よっ!A」
「次立海なんですね」
丸井「おう!ぜってぇ泳いでやるぜ。赤也が」
赤也「ジャッカル先輩じゃないんですか!?!何で俺」
丸井「だって絶対泳ぐだろい?お前」
赤也「せめて潜るですよ」
ジャッカル「同じようなもんだろ…」
「凄いちゃんとした温泉でしたよ。3人はのぼせそうなので気を付けてください」
ジャッカル「俺も入ってるのかよ」
真田「お前達。雑談もいいがしっかり着いてこい。」
先頭からだいぶ離れていたからか、真田さんは3人をズルズル引きずっていった。言うこと聞かない子供を帰らせる父親に見えたなんて、言うまでもない。
去り際に切原君に
赤也「か、髪下ろしてんの、いいと思う、ぞ、(?)」
と疑問形で耳打ちされた。
ズルズル引きずられている構図はいい感じに決まってないが、何となく嬉しい気持ちで溢れかえった。
私も帰ろうと思い前を見ると、置いていかれたのか誰もいない。
数メートル先で木に寄りかかっている跡部さん以外は。
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作者名:あぽろろろろろ | 作成日時:2021年11月6日 19時