コネクトガール【aph】

世界観的におかしい。 ページ22

「あ、そうそうA。
お前ケータイ持ってなかっただろ。これはじいちゃんからのプレゼントだ！」




と言われて差し出されたのは、今をときめくスマホ。
スマートフォン。それはウチが数年前に売ったガラケーと同じ色の赤。




『え、ちょ…いいの？』

「良いも悪いも…家族なんだから連絡の一つや２つ取れなくては困るだろう？」

「あー、まあ確かにな…良かったな姉ちゃん」

『うわ、凄い嬉しい…！
いっつも町で指をくわえてケータイショップの物見てたから。…ありがと、じーじ♪』

「うんうん！
あ、それで俺の番号とAの兄ちゃんの番号はもう登録してあるからな」




は、なんで兄ちゃん？？
と首を傾げると、なんともまあタイミングを見計らったかの様にスマホが鳴り出した。
うわ、と軽くびっくりしながらも知らない番号と操作方法の解らないスマホに軽く困る。するとシアーノが「この緑の電話マークをタップするんだよー」と教えてくれた。

教えられた通りにしてスマホを耳に寄せれば、まさかの人物。




〈もしもし、Aか？
久しぶりダナ、オレだ、兄ちゃん！〉

『ごめん、切るわ』

〈うおお、ちょっと待て切るなヨ！
せっかく１０年振りの会話なんだしもっと声を聞かせてくれたって良いだロ！？〉

『…………………(･д･)ﾁｯ
で、なに？』

〈えーとな、ロムさんからお前を娘にしたとか聞いていてもたっても居られずに電話してみたんだヨ。お前派遣切られたシ〉

『…あー、やっぱり切られてたか。
まあこれから学生だからいいけど』

〈ははっ、相変わらず深く考えない奴だナ。
ロムさんにはまだ帰れそうにないって伝えといてくれないカ〉

『は、？
てか今どこよ』

〈ん？
あー、まあ話すと世界観的に色んな奴から叩かれてブログ集中砲火されそうだけど…早い話が早乙女学園ダ〉

『うんそれ明らか世界観的におかしいよね。ここヘタリアの世界なんだけど。一応設定上』

〈細かい事は気にすんナ！
まあ、そんな訳でうた☆プリアワード取れる為に修業中ダ！っと、そろそろ早乙女に見つかるな…じゃ、変な虫に近寄られないようにしろヨ！〉

ぷつっ

強制終了されたスマホ。
……てか、伝えとけとか言われたけどダダ漏れだよね。じーじ達がウチを何とも言えないような目で見てるし。

・・・そんなこんなで入学式当日になったとさ。←

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