13 水着持参 ページ13
でも、大野さんの後ろを通らないと帰れない。
遠回りをしたら不自然だから、大きく息を吸って後ろを通った。
｢お先に失礼します｣
｢･･････気をつけてね｣
小さいけどボソリと返ってきて、それを聞いた瞬間、胸がぎゅーっと締め付けられた。
あぁ、やっぱりまだ全然大野さんのことが好きだ。
こんなにこんなに大好きだ。
諦めるなんて出来ないよ。
振り返ったら、走りながらこっちを見てる大野さんと目が合って、ドキンとした。
翌週、私は水着を持って会社に来ていた。
悩みに悩んだ末、大野さんの恋人のいるプールに一度だけ行ってみようと思って。
このモヤモヤを治めるきっかけになったらいいなと思って。
土日はずーっと大野さんとその恋人のことを考えて過ごしてた。
恋人がいると分かって、より想いが募ってる気がする。前はここまで大野さんのことについて考えていなかった。
素敵だな、彼女になれたらいいなぁとは思っていたけど、それは目の保養っていうか、見ているだけでも大満足だった。
でも、彼女がいるって聞いたらより想いが強くなって、大野さんのことを寝ても覚めても考えるようになってしまった。
その日、終業後の敵陣視察に向けて緊張しているせいか、終日妙なアドレナリンが出っぱなしで、仕事もエンジン全開だった。
西田さんがそんな私を見て言った。
｢長期休暇が近いから？気合い入ってるね｣
違うんだけど。
はいって頷いておいた。
すると西田さんは言った。
｢まさか失恋したせいじゃないわよねぇ｣
｢えっ｣
びっくりして思わずパソコンから顔を上げてしまった。
西田さんはしたり顔で、完全に失恋だと思ってる顔だった。
ばれてる。
｢どうして･･････｣
｢ん？ 横山が朝からAちゃんのこと心配そうに見てたからちょっと吊るし上げたら吐いたのよ｣
横山さん！
別に口止めしてなかったけど！
｢ごめんね、横山にはいろいろ貸し作ってるからあいつ逆らえないのよねぇ｣
西田さんって何者!?
確か41歳だっけ？女子社員の中でも古株な方だったけど、横山さんに何の貸し作ってるの？
｢ここだけの話、他にもいっぱいいろんな人に貸しあるのよ｣
西田さんってさっぱりした姐御肌の人だとは思ってたけど、結構な重鎮だったりするの？
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ao(プロフ) - ひつじーさん» ひつじー様こんにちは。萌えていただけて良かったですー。あの手で引っ張られたら、どこにだって行きますよね!? また遊びにきてくださいねー。お待ちしています！ (2019年4月10日 9時) (
レス) id: 0d583270dc (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - 蜂須賀さん» 蜂須賀様こんにちは！最高の褒め言葉をありがとうございます！全部、私が意識して心掛けている事柄をどんぴしゃで褒めていただいて、最高に嬉しいです。毎日更新と話数、重要ですよね!?まぁ無理な時もありますが(笑)。今後もよろしくお願いします。 (2019年4月10日 9時) (レス) id: 0d583270dc (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - keiさん» kei様こんにちは。私もリーマン智君大好物ですー。服装は設定してませんので、スーツでもカジュアルでも、ご想像くださいね。また遊びにきてくださいねー。待ってます！ (2019年4月10日 9時) (レス) id: 0d583270dc (このIDを非表示/違反報告)
ひつじー(プロフ) - 萌えてます〜ドキドキしてます〜手！あの手で私も引っ張られたいです！！(^ω^) (2019年4月10日 4時) (レス) id: 38fc399fe7 (このIDを非表示/違反報告)
蜂須賀(プロフ) - はじめまして。毎朝ムズキュンさせてもらってます。話も好きだし、毎日更新かつ話数も多く、今一番好きな作者さんです！これからも楽しみにしています (^^) (2019年4月9日 17時) (レス) id: 3645ec60b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ao
| 作成日時：2019年4月5日 6時
