自惚れー赤司side ページ17
今日も園川は俺の元へ来て、腕に絡みついてくる
さっさと1人で帰りたいのに
「赤司くん、私もその水飲みたいなぁ」
「.......自販機で買ってくるよ」
「あ、そうじゃなくて。赤司くんのが飲みたいなぁ..なんて。ちょーだい?」
何を言っているんだ、この女は
そんなの絶対にごめんだ
どうやってこの場を上手く切り抜けようか
この勘違い女から逃げ出したい
俺はAと帰りたいんだ
突然、俺の手を誰かが掴む
『.......もう園川さんの言うことは聞けません。
ごめんなさい』
「A?」
Aは突然俺の腕を引いて園川の元から走り出す
園川の言うことは聞けない?
どういうことだ?Aは俺の事が嫌いになったんじゃ無かったのか?
だが、この状況に悪い気はしない
「A、どうしたんだい?ちょっと止まってくれないか?」
俺が声をかけると、Aは止まって恥ずかしそうにこちらを見て、今まで避けていた理由を話してくれた
『え?えっと、園川さんが前学校に来てて、それで私が婚約者だから、あんまり征十郎と関わるなって言われてて。でも、ちょっと.......』
「ちょっと?」
『.......やだったって言うか、寂しくて』
恥ずかしそうに顔を赤らめなが言うAを見て、俺は理性を保つので精一杯だ。
俺はAに謝罪した後に2人でまた帰った
家に帰っても思い出す、Aは俺が園川と関わるのが嫌で、俺と関われないのが、寂しかった、と。
俺は自惚れても良いんだろうか。
これからはもっとAの事を好きでいて良いんだ。
今までの最悪な気分はどこかに消え、俺の心は嘘のように晴れていた
もう園川とは関わらない、会わない。
俺の好きな人はA。ただ1人だ。
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作者名:めろんぱん | 作成日時:2020年6月1日 8時