逆襲52 ページ8
「嫌ならいいけど」と話を逸らそうとすると、黄瀬に遮られた。
「そうじゃなくて…その…迷惑じゃないッスか？しかも泊まりってなると、夕飯とかお風呂はまだしも寝るところが…」
黄瀬に続いて、青峰や紫原も口に出さなくとも同意の意思を示す。
彼らは依然遠慮がち…いや、納得いかないという表情と言ったほうがこの状況にはふさわしいだろう。
黒子から聞いた話だと、彼らは練習試合や全国大会などで敗北を体験して少しは改心したらしい。
だが、プライドが高く自尊心に満ち溢れた彼らの脳内言語ソフトに「遠慮」という言葉が存在していたのがAには到底信じ難いことだった。
「あら…問題形式はおろか出題範囲さえ曖昧なこの状況で『個人プレー』をするのはあまり頭の良い考え方とは思えないけど…」
Aの言うことは最もだ。試験範囲が曖昧にも拘らず勢いや独断に任せて試験勉強をしたとしよう。
いざ予想外の出題がなされた際に焦ってパニックになることは大いに目に見えている。
それでも、やはり他人の…ましてや女性の家に泊まることに、彼らは少々抵抗を感じていた。
しばらくの間沈黙が流れる。
依然方向が定まらない状況に半ば痺れを切らしたAが、とにかく…と呆れ顔で口を開いた。
「で?どうするわけ?このまま解散して勉強は個人でやる?それともーーーー」
「いーじゃん。みんなでやろーよ」
「⁉⁉」
先ほどと異なる意見を見せた紫原に、未だ納得できずに視線を下に向けていた黄瀬や青峰がほぼ同時に彼を振り返る。
が、紫原は先ほど黄瀬にとった態度同様、飄然と意見を言ってのけた。
「今の状況で個人でやってもどこをどう勉強したらいいかわかんねーし。
ちょっとでも点数稼ぎたきゃ学年1位の秀才に着いてった方がいいんじゃねーの？」
外見とは裏腹な性格、という表現は頻繁に耳にするだろう。
しかし例外なことに、彼の場合は外見に加えマイペースな性格からは想像できないほど頭が良い。
帝光時代は赤司と緑間に次いで学年3位という成績を誇っていたほど。
口調こそいつも通りなものの、紫原の説得力に押され黄瀬と青峰は主張を曲げざるを得なくなってしまった。
彼らの反応からして復讐への道が開けたと悟ったAはクールに笑う。
「じゃあ決まりね。時間と場所は後ほどLINEで。
泊まりだからお風呂とパジャマの用意忘れずに」
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チャングム(プロフ) - イゾウRAVUさん» コメントありがとうございます！私生活が忙しくて更新が遅いですが必ず完結させますので温かく見守ってくださると幸いです。 (2018年11月15日 18時) (
レス) id: 116cb13da5 (このIDを非表示/違反報告)
イゾウRAVU - とっても面白いです!!これからも頑張ってください！更新待ってます！ (2018年11月15日 17時) (レス) id: 0e771d3d36 (このIDを非表示/違反報告)
チャングム(プロフ) - 雪華たんさん» コメントありがとうございます！昔したことを忘れてまんまと告白してきた態度にイラついて正体をバラしたくなるなんてこともありますよね笑笑 けど水原さんはあえて正体をバラさずに、じわじわと攻撃をしかけるつもりみたいですよ？笑 (2018年10月4日 22時) (レス) id: 116cb13da5 (このIDを非表示/違反報告)
雪華たん - 私だったら、告白された瞬間にばらしちゃうよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww (2018年10月4日 22時) (レス) id: b92e418be9 (このIDを非表示/違反報告)
チャングム(プロフ) - ゆっくりノワールクローンNo.1さん» 実はね、前のパスワードかけたやつを一度削除して再公開って感じなんだ2章は！話数が少ないのはリメイク中だからでちょくちょく更新していくし、完結までは必ず書くから安心してね！コメントありがとう！ (2018年7月23日 0時) (レス) id: 116cb13da5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チャングム | 作成日時：2018年6月16日 16時
